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10式戦車の調達は陸自を弱体化させるだけ(中)

Japan In-depth / 2022年1月12日 23時21分

10式はクーラーも装備していない。このため夏場のNBC(核・生物・化学)環境下では30分も使用できない。つまり夏場のNBC環境下では戦えない。





防衛省は国産兵器開発に際して「我が国固有の環境にあったものが海外にないから」ということを開発の言い訳にしているが、「夏場はシンガポール並みに高温多湿になる『我が国固有の環境』に何故クーラーを付けないか。





それは調達単価と重量の低減のためだろう。クーラーを搭載すれば、クーラー重量とコストがかかるだけではない。電力も余計に喰うので補助動力装置もより大型(つまり重く、高価になる)にする必要がある。





そのぐらい費用と重量の軽減に神経質になっているのだ。因みに16式機動戦闘車もクーラーがついていなかったが、昨年度予算調達分からはクーラーがつくようになった。これは財務省が南西方面や夏場の運用に問題があるだろう、クーラーを付けないと予算を出さないと頑張ったからだ。





陸幕や装備庁(かつての技本)よりも財務省の方が当事者意識&能力と軍事的常識がある、ということだ。そして16式に必要なクーラーを10式には不要だというロジックは成立しない。人民解放軍は、陸自の装甲車輌がクーラーを搭載していないのに、夏場にNBC攻撃するなど卑怯なことはしない、とでも思っていれば別だが。





(下につづく。上。全3回)





トップ写真:10式は重量と単価で制約があった(著者提供)




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