スマイルジャパン快進撃を支える人々 今こそアイスホッケーの面白さを知ってもらう時だ
Japan In-depth / 2022年2月10日 8時20分
「もう私たちは十分に堪能したので、これからの準々決勝は、自分たちのためにスマイルらしく明るく楽しく戦って欲しい。人生に何回もない素敵な瞬間!」とも。
意外なところでは、東京都港区の名門男子校の芝中学校・芝高等学校のOBの間でも、応援フィーバーが沸き上がっている。ベテランフォワード(以下FW)の米山知奈選手の父、清司さんが同校の卒業生。清司さんの同期からの応援の輪が、他の代の卒業生にも波及している。
同校の常務理事でもある野尻富太郎事務局長は
「母校の後輩のお陰で、普段あまりアイスホッケーに関心がなかった我々OBの間でも、女子アイスホッケーの視聴率がぐんぐん上がっています」と、思わぬ応援の広がりを紹介してくれた。
▲写真 米山選手(写真左)への芝中学校・芝高等学校OBらからの声援が熱い。中央は大澤選手、右はDF鈴木世奈選手。3人は苫小牧東高校の同期でもある。平昌五輪最終予選勝利後。(筆者撮影)
■ スマイルジャパンの礎となった先輩たちの喜び
さて、その日本女子アイスホッケー代表の、ここまでの道のりは実に厳しかった。1998年長野五輪で主催国出場して惨敗してから一貫した強化策もなく、以降、ソルトレークシティ、トリノ、バンクーバー五輪予選を戦い抜いて来た。トリノ予選では後1点、バンクーバー予選ではあと1勝に泣いた。
その苦しい時代を主将などとして活躍した鈴木あゆみさん(旧姓・佐藤)も、当時に思いを馳せながら、スマイルジャパンの頑張りに目を細める。
「ソチや平昌のときより、得点力はすごく上がったなという印象。北京五輪の舞台に立てなかった選手や、悔しい思いをした時代のメンバーの分まで頑張っている代表選手たちの気持ちが充分すぎる位、伝わって来ます。ありがとうと心から伝えたいです」
鈴木さんは現在は仙台の女子アイスホッケーチーム『レディースラビッツ』のコーチ。「スマイルジャパンの活躍を見て、アイスホッケーに興味を持つ子どもたちが増えてくれたら」と願っている。
日本代表の前キャプテンの平野由佳さんは2011年の東日本大震災の後に、アイスホッケーの灯を消さないように東奔西走、尽力した一人だ。ソチ五輪に出場を果たしているが、後輩たちの頑張りに
「初の決勝トーナメント進出に、みんなのこれまでの努力、苦労を感じました。ここからが本番!これまでやってきたことに自信を持って、仲間と自分を信じて戦って欲しい。スマイルジャパンの笑顔を楽しみにしています」と、エールを送る。
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