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「香港の今を見て欲しい」写真家キセキミチコ氏

Japan In-depth / 2022年2月15日 22時47分

安倍: 写真は、モノクロとカラーはどう区別してるんですか?





キセキ氏: もともと私の作品自体がモノクロっていうのもあるんですよ。2017年、2018年はモノクロで撮ったりしていることもあるんですけど、やはり2019年当時の展示は知ってほしいっていう気持ちが強かったので、カラーの方が情報量があったりもするし、あのなまなましさが伝わりやすいっていうのもあるしで、この時はカラーだったんです。全てにおいてってわけではないんですけど、なんとなく私の中で、「カラーは記録」で「モノクロって記憶」なのかなって思うんですよね。





安倍: それ、面白いですね。記録と記憶。





キセキ氏: 写真て両方を兼ね備えているはずのものなんですけど、なんとなくモノクロにするとちょっと立ち止まっていろいろ見てしまう時に、いろいろなものを思い浮かべたり想像してみたり、情報量がない分そういう風になると思うんですが、カラーだと情報量が多いので、「わー火が燃えてる!」とか、そこにフォーカスしてしまうので、記憶と記録なのかなって思います。





安倍: 香港は今後もできれば撮り続けたいと思ってらっしゃる?





キセキ氏: はい。行ける限り行こうかなと思っています。





安倍: 今、香港や、それこそチベットであったりウィグルだったり、ウクライナだったり、世界で不公正なことがいくらでも起きていますよね。でも、日本では海外のことはまるで無関心。日本と海外、両方見てどんなことを感じてらっしゃいますか?





キセキ氏: コロナになった当初、2020年の2月から6月位までとか緊急事態宣言があっていろんなことをみんなが考えるようになったじゃないですか。全世界が一旦停止したときに、たぶんみんなきっと考えたはずなんですよね。いろんなものが奪われてしまって、誤解を恐れずに言えば、その時もしかしたらコロナになってよかったのかもしれないって思った。





日本とかアメリカとか、先進国はそうだと思うんですけど、豊かになると、考えることをあまりしなくなってしまう気がするんですよね。だから便利さを求めたり豊かさとか富を求めて、それに気持ちが向いてしまう。全員が一旦停止したことで、考えるきっかけが出来て、コロナになったことですごい苦しい思いした人たちがいっぱいいるので、言い方は良くないと思うんですけれども、何か考えるきっかけにはなったのかなあと思いつつ、今2年位経ってまた考えない自分たちがいるのではないかなって思うんですよね。





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