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「香港の今を見て欲しい」写真家キセキミチコ氏

Japan In-depth / 2022年2月15日 22時47分

安倍: 住んでいた所は匂いとかいろんな肌触りとかがあって、過去の記憶が広がるってことでしょうね。





キセキ氏: でも、小学生の時は嫌で嫌で仕方なかったんですよ。ほんとにもう一刻も早く日本に帰りたいってずっと思ってました。まだ1989年〜92年ってイギリス領ではあったんですけど、親に連れられて市場とか行ったりするとカエル売ってたり生きてる鳥をさばいてたりとか、小学生低学年の私にとっては嫌な思い出でしかなかったんです。





日本の小学校から転校で行っているので、当時の友達とか、リボンやなかよし読みたいとかそういうのがあったり、小さなことが積み重なってほんとに嫌だったんですよね。社宅で良いところに住んではいたけど香港なのでシャワーひねるとたまに茶色い水が出てきたり。そういうちょっとしたことなんですけど嫌だっていう気持ちが凄い強かったんですよ。だから2016年まで一回も香港のことを振り返らなかったんですよね。今は大好きです!





安倍: 今後のテーマというか、何を撮りたいって今思ってますか?





キセキ氏: もちろん香港も1つですが、コロナが終わるというか、もう少し自由に行き来できるようになったら、知らない世界をいっぱい撮りに行きたいなって思います。私の中ではすごく香港が大きなきっかけになったし、あのドキュメントの作品で、写真家としてようやくスタートラインに立てたかなって思うんですね。今までは音楽とか商業写真とかをずーっとひたすら頑張ってやってきて、こっちのほうがすごくおざなりになっていて、本来写真家ならばこっちをきちんとやっていかなきゃなぁ、っていう気持ちです。ただ私、音楽の写真もすごい好きなので、そっちも続けていきたいなって思ってます。





私はいろんな執着を捨てられないタイプでちょっと古いのかなあと思うんですけど、写真なんてそれこそインスタでオンラインの写真展とかになってると思うんですけど、やはり実際見に来てほしいし、オリジナルプリントを見てほしい。ライブも生の音でその場所で何か感じたいしって、そう思うんですよね。





安倍: バーチャルのものとリアルのものが2極分化して行くのかなと思いますね。写真に話を戻すと、写真展に行ってそれを見るという経験が大事なんでしょうね。多分それはなくならないし、なくしちゃいけないんだろうなって思いますね。





キセキ氏: だから私は香港に行って体感してきたし、それこそ熱とか匂いとか感じたから今ここまでお話しできたり、感想やいろんなことをしゃべれるけど、携帯の中で見て「あーっ!」て思っても、画面を閉じたら日常が広がっているので。だからこそわざわざ写真展に来てもらったり、映画館に見に来てもらったり、足を運ぶ行為、自分の労力を使うことでいろいろインプットされるのかなあって思うので、ぜひ来てもらいたい。すごい労力は必要なことだと思うので、その労力をみんなにしてほしいなって。





安倍: 写真展はいつからどこでやってるんですか?





キセキ氏: 四谷三丁目で、2/11〜3/6までやってます。





(詳細以下)





「The place 2021」

2月11日〜3月6日、ギャラリー・ニエプス(四谷三丁目)にて

















▲写真 写真集「VOICE 香港 2019」 出典:MichikoKiseki HP





トップ写真:ⒸJapan In-depth編集部




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