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「香港の今を見て欲しい」写真家キセキミチコ氏

Japan In-depth / 2022年2月15日 22時47分

安倍: 写真展を見に来てくれた人には何を感じ取って欲しいですか?





キセキ氏: そうですね。なにかを感じ取って欲しいというか、きっかけになってくれたらいいなってすごく思います。私はたまたま8ヶ月香港に行って最前線でこういう人たちを見てきて、日本では1度も見たことがなかった、人が逮捕されるシーンとか、警官に殴られるシーンとか、そういうのを見ていろんなことに気づいてくれれば。





でも社会問題って、当事者じゃないと向き合えないと思うんですよね。それこそ安倍さんみたいなジャーナリストだったりそういう人がいて伝える役割に人がいるにもかかわらず、いくら伝えても多分香港のこと、や、原発のこと、何でもそうなんですけど、当事者にならない限り私は向きあえないと思うんです。けど、そのかわり関心を持つことはできると思うんですね。だからそのきっかけになればいいなって私はすごく思うんですよね。









▲写真 逮捕されるデモ隊に腕を捕まれ、助けを求められるもどうすることもできなかった。この瞬間は一生わすれないだろう。(2019年8月31日)©︎キセキミチコ





安倍: でもこの3年間の香港での経験は大きかったですね。





キセキ氏: いやほんとにすごい大きかったです。考えない人たちが多いってさっきいいましたけど、私自身38歳で香港に行って変わったので。無関心に生きてきた人の中にいたので、香港に行ったことで気づけて良かったなって思います。だからあまりほかの人たちに押し付けたくないなって思うんですよね。見て感じてくれたらそれはそれでいいし、そうでなかったとしてもきっといつか気づくきっかけがその人たちにもあると思うので。





安倍: 今まで撮った写真の中で、1番好きな写真を1枚挙げるとしたらどれですか?1番お気に入りの写真。





キセキ氏: 難しいですね。でもそう考えるとやはり香港ですかね。香港のこのモノクロドキュメントに関しては、良い悪いとか評価されるされないも全然関係なく、私の自慢のシリーズって言っていいのかわからないですけど、香港のモノクロドキュメントの写真は、キセキと言えばこれ、という作品になったかなと思います。





安倍: 多感な小学生の時に済んでいたっていう自分のレゾンデートルを探しに行った旅でもあるんじゃないですか。今後はベルギーとかも言ってみたらいいですね。





キセキ氏: そうなんです。自分のルーツを探したいっていうのもありますね。私、父親も母親も東京なんですよ。だから、田舎がないので田舎をずっと探して10年間は日本の地方に行ってたんですよ。でも違うなって思って。日本の田舎だと「田んぼすごい!」とかで終わってしまうんですよね。(笑)





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