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自民党に安全保障の当事者能力はあるのか

Japan In-depth / 2022年6月4日 18時0分

政府や防衛省、経産省はメーカーの統廃合を促すべきだ。事実、欧州は勿論、ロシアや共産主義の中国ですらこれを実行している。だが我が国では決断ができない。それは政治のリーダーシップが欠如しているからだ。


この惨状に輪をかけたのが、小野寺議員が2回防衛大臣を務めた第二次安倍政権だ。米国の歓心を買うために、不要で高価な米国製兵器を大人買いして、本来自衛隊に必要な予算を圧迫して自衛隊を弱体化させた。それで予算が足りなくなったので、本来は予算編成当時想定していなかった突発的な支出を手当するための補正予算を装備調達、維持整備費、施設の更新など本来の目的と違う形で「打出の小槌」として利用してきた。これは防衛支出を不透明化し、財政法を歪めてきた。


この日もう一つの驚きは答弁をした岸信夫防衛大臣の健康問題だ。通常、国会では答弁するときは自席から歩いて答弁台に移動し、立ったまま答弁する。だがこの日岸大臣は特別に設えられた席に座ったまま答弁を行った。岸大臣はかなり喋るのも困難に見えた。



写真)特例で設けられた席で着席のまま答弁する岸防衛大臣(2022年5月27日 衆院予算委員会)


出典)衆院インターネット審議中継ホームページ


筆者は岸大臣就任以来度々大臣記者会見に出席しているが、大臣は昨年から杖をつくようになり、記者会見時に会見室入り口で杖を置いて入室してきた。それでも立ったまま記者会見をこなしていたが、今年になって室内に入る際も杖をついて入るようになって、2月10日からは座ったまま記者会見を行うようになった。


果たしてこの健康状態で激務である防衛大臣が務まるのだろうか。しかも現在はウクライナの問題で難しい判断を次々としないといけない情勢だ。これが戦時になれば尚更だ。


仮に来月にでも有事になった場合、その理由はどうあれ健康不安を抱える岸大臣がその責務を全うできるのか。そのような有事を想定していないのであれば、安全保障よりも党内政治を優先しているということになり、安全保障と国家運営に対して無責任だ。


安全保障を軽視するこのような政府、与党が安易に借金で軍拡するのは財政破綻を招きかねず、極めて危険である。


トップ写真)富士総合火力演習で展示された陸自V-22オスプレイ(2022年5月28日 東富士演習場)


出典)Photo by Tomohiro Ohsumi/Getty Images


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