国葬は閑散、国民葬は長蛇の列(下)国葬の現在・過去・未来 その4
Japan In-depth / 2022年9月22日 7時0分
このような大隈の外交政策には、一般市民の間からも批判の声が強かったが、テロに遭っても主張を曲げなかったということで、むしろ人気が高まったようだ。
ここまで読まれた方には、山県有朋の国葬にあまり人が集まらなかった一方、大隈の国民葬には多くの一般市民が詰めかけたこと自体は、なんの不思議もないと思われたのではないだろうか。同時に、大正デモクラシーと呼ばれた世相が無関係ではなかったことも。
とは言え、歴史は一筋縄では行かない。
二人が相次いで世を去ってから10年もしないうちに、陸軍は民間人を「地方人」と呼んで見下すような、とんでもない軍隊へと変貌し、さらには民間右翼の一部とも手を組んでのテロの恐怖でもって、議会や新聞をねじ伏せてしまうのである。
こうした歴史から、安倍元首相の国葬をめぐる議論の中にも、いささか危うさを感じざるを得ない私なのだが、その話をする前に、と言うよりは議論の前段階として、英国のエリザベス2世女王の国葬との比較について、次回語らせていただこう。
(その1、その2、その3。つづく)
トップ写真:早稲田大学創設者である大隈重信の葬儀の様子 出典:Photo by Buyenlarge/Getty Images
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