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結局「聞く力」も説得力もなかった 国葬の現在・過去・未来 最終回

Japan In-depth / 2022年9月30日 0時1分

「岸田総理は国葬を一旦延期して、衆議院を解散し、国葬の是非を国民に問うべきだ。そして、選挙に勝って堂々と国葬をすればいい(以下略)」


などと発信していたことも。


『FLASH』誌が16日付で配信した記事によると、両名の元へは前述の事実を知らせるリプライが多数寄せられているが、この日までにはコメントはなかった。


問題は記事が出た後で、百田氏は、自分と見城社長は「親しい友人」で、自分の意見はちゃんと伝えたと述べつつ、


「しかしそれは、本人に直接言うことでSNSに書くべき事柄ではない」


などと述べた。それならば最初からSNSで偉そうなことを書き連ねるべきではなかっただろう。良識とマナーはどうした……この感想は、私一人のものにとどまるだろうか。


有本さんに至っては、やはり見城社長には自分の意見を伝えたとした上で、


「なにも知らずに記事を書くな」


などと逆ギレする始末。


もともとこの二人がSNSで発信してきたことなど「安倍さんは素晴らしい人だったアピール」と「自分は安倍さん(もしくは安倍家)と親しかったアピール」を除いたらなにも残らないと言えるもので、私など相手にする気もなかったが、多くのSNSユーザーはそうではあるまい。プロの物書きとしての矜持があるなら、たとえSNSで書いたことであろうとも、説明責任があるのではないか。


そんな私がとどめを刺されたのが『週刊文春』9月29日号のトップ記事で、その内容は、岸田首相に電話で「国葬を決断しないと保守(林注・安倍政権を支えてきた層のことらしい)が離れる」などと迫ったのは、文芸評論家の小川栄太郎氏で、当人も事実関係を認めているそうだ。


どこかで聞いた名前だが……と思いつつ読み進めたところ、ずっこけるどころか椅子から滑り落ちそうになった。


2018年に、自民党の杉田水脈(すぎた・みお)議員が、


「LGBTは(子供を作らないから)生産性がない」


などと雑誌に寄稿し、大炎上したことをご記憶だろうか。その際『新調45』誌上で、彼女を擁護するつもりだったのか、


「痴漢症候群の男の苦悩こそ極めて根深かろう。再犯を重ねるのはそれが制御不能な脳由来の症状だという事を意味する。彼らの触る権利を社会は保障すべきではないか」


などと書いたのがこの人物だ。雑誌は結局、休刊の沙汰となった。


よりにもよって痴漢と性的マイノリティを同列に扱うような頭脳の持ち主が首相のブレーンとは……


記事によれば、岸田首相が自民党政調会長だった時に、当時の安倍首相から紹介されたそうだが、いやしくも国政の長たる者、もう少し付き合う人をちゃんと選んでもらいたかった。


なにはともあれ27日18時、莫大な予算を投じて2万人もの警察官を動員した警備のおかげで、国葬は大きな混乱もなく終わった。


日本時間20時55分(ヨーロッパに遠征中)には、サッカー日本代表とエクアドル代表の試合がキックオフとなる。


今の私が、心から「がんばれニッポン」「咲き誇れ」と言いたくなるのは、サッカーを見る時だけだ。


(その1、その2、その3、その4、その5、その6)


トップ写真:安倍晋三元総理の遺灰を運ぶ安倍昭恵さん(2022年9月27日東京・千代田区、武道館) 出典:Photo by Takashi Aoyama/Getty Images


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