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是松豊三郎~アメリカ政府を相手に闘った男

Japan In-depth / 2023年2月17日 23時0分

逆にアメリカ政府に対し「もし誰かが恩赦をするなら、政府が日系アメリカ人にしたことに対して恩赦するのは私であるべきだ」と述べたという(if anyone should do any pardoning, I shoud be the one pardoning the government for what they did to the Japanese-American people)。


1983年11月10日、戦時中にコレマツの裁判が行われた同じ法廷で、再審が行われた。


傍聴席には300人余りの日系人らが詰めかけた。


コレマツは判事に促され、異例の数分の短いスピーチをした。そして最後に静かに「政府が自分たちの過ちを認め、人種、信条、肌の色に関係なく、どんなアメリカ市民にもこのようなことが二度と起こらないようにしてほしいと思っています。」(I would like to see the government admit that they were wrong and do something about it so this will never happen again to any American citizen of any race, creed or color)と述べた。


この時の様子を、弁護を担当したアイアンズ弁護士は「今まで聞いた中で最もパワフルなスピーチで、キング牧師の「I Have A Dream」の演説と同じような力強さを感じた」と語っている。アイアンズ弁護士はキング牧師が演説を行ったその場にもいたそうである。


そして。


判事はコレマツが1944年に最高裁で受けた有罪判決取り消しの裁定を下した。


アイアンズら、コレマツの司法チームは「コラム・ノービス再審請求」という闘争手段を用いた。


コラム・ノービスとは、元の裁判の有罪判決に、有罪を逆転すべき重大な不正・欠陥があると主張する法的手段である。この主張が認められたため、これが戦中にコレマツを裁いた最高裁裁判が「史上最悪の裁判」と後に評価されることになったゆえんである。


裁判の評決とは別に、1988年にレーガン大統領、1992年にブッシュ(父)大統領によって「日系アメリカ人への人権侵害」に対して公式に謝罪がなされ、強制収容された生存者、またはその子孫に最終的に総額16億ドル、一人あたり20,000ドルの賠償金が支払われた。


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