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是松豊三郎~アメリカ政府を相手に闘った男

Japan In-depth / 2023年2月17日 23時0分

ー 今日、知事が(決議に)署名した時、どう思いましたか?


カレンさん「父がここにいればよかったと思います。父はとても謙虚な人でした。(今回は)彼自身だけでなく、日系アメリカ人コミュニティ全体が、このような評価を受けたのです。レーガン大統領が署名した時、80年代でしたが、(強制収容所に)投獄された経験がある日系の議員たちが議会で証言した時、多くの議員がそのことを知りませんでした。教科書に載っていないことなんです。ですから、私たちは今、全米の生徒たちのために、この時代を知ることができるカリキュラム(を利用できるようにするため)の手助けをしているのです。それが自分自身を助け、地域社会を助けることになるのです」。


また、その後のスピーチで、報告会に同席したフォートリー市の地元議員たちに、こうも語った。


「若い人たちに 『自分は変われるんだ』と勇気づけたいのです。一人の人間が逆境に直面しても、変化をもたらすことができるのです。(中略)人々は無知です。偏見とは無知なものです。偏見と戦う唯一の方法は、教育です。だから、市議会、あなた方、みなさんの役割はとても重要です」。


同じく署名に立ち会い、今回の法案成立に尽力した人がいる。


その人は、地元で不動産屋を経営する、日系人、古本武司さんという。古本さんには昨年にも、お話を伺っていた。


(興味がある方は、昨年のこちらのインタビューを。強制収容所生まれ日系ベトナム帰還兵の思い)。


古本さんは強制収容所で生まれ、人種差別が激しかったアメリカで、ベトナム戦争に従軍し、フレッドとはまた別の、戦争の地獄を見てきた人だ。コロナ禍を通して、今回のニュージャージー州の法案実現までには2年半かかったという。


古本さん


「アメリカにはいろいろな人種がいて、いろいろ難しいこともあるかも知れないが、我々がそれをリードして、いい国を作っていかなければなりません。この日をみなさんと祝うことができてとても感謝しています」。


最終的なゴールは「国民の祝日にすること」であると言う。


州のコレマツ記念日設立に尽力した古本さんだが、次に目指すのは、許可を取るのに6年かかったという地元での「ダイバーシティ(人種などの多様性)・パーク」建設構想であるいう。


「この地元には23の人種が集まっており、ここにダイバーシティ・パーク(建設)が実現できるのをとても期待しています。」日本からも建設資金の提供があり、桜が植えられた公園になるという。


古本さんは日米にまたがる活動の功績を評価され昨年、日本政府から旭日単光章を受章している。


今年で戦後78年。


バイデン大統領は大統領令9066号が署名されてから79年目を迎えた翌日の昨年、2021年2月19日「日系米国人はただ出自のみによって標的とされ、投獄された。連邦政府の行いは不道徳で、憲法に反していた。これらの政策によってもたらされた日系アメリカ人の苦しみに対し、連邦政府の正式な謝罪を再確認する」として政府として再度、謝罪を表明した。(ジョー・バイデン大統領が語る日系アメリカ人抑留の記憶)


動画あり:是松豊三郎~アメリカ政府を相手に闘った男 【柏原雅弘のマンハッタンリポート】


トップ写真:是松さんら3人の日系アメリカ人が記者会見に臨む様子(1980年代、シアトル)


出典:photo by Bettmann/ getty images


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