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フジテレビ終了説と韓流ブーム(下) オワコン列伝 その4

Japan In-depth / 2023年2月23日 11時20分

フジテレビ終了説と韓流ブーム(下) オワコン列伝 その4


林信吾(作家・ジャーナリスト)


林信吾の「西方見聞録」





【まとめ】


・フジテレビ凋落は「韓流ごり押し」から始まった、とする説は合理的でない。


・製作費がかかるため人気番組を打ち切ることで視聴者が離れる「負のスパイラル」に陥っている。


・東日本大震災での自粛から世論が変わったにも関わらず、成功体験から抜け出せないのも凋落の理由。


 


 前回、2011年夏に起きた「韓流ごり押し」をめぐる騒動をきっかけに、フジテレビの凋落が始まった、との説を紹介させていただいた。


 これも前回の復習になるのだが、2003年から2010年まで守ってきた「視聴率3冠」の座を2011年に日本テレビに明け渡して以降、一度として返り咲けないばかりか、今やテレビ東京と最下位争いを繰り広げる体たらくで、2015年にはとうとう開局以来初の赤字に転落した。


 これを「自業自得」と決めつける論調も、ネット上ではよく見られるが、私としては、直接的な原因を韓流に求めるのは、合理的でないように思う。他局の視聴率や決算を見れば、一目瞭然だ。


 あらかじめお断りしておくが、私は韓流ドラマにはまってなどいないので、擁護する気は毛頭ない。


 


 2003年にNHK・BSで『冬のソナタ』が大ヒットし、皆が「冬ソナ、冬ソナ」と言うものだから(なにしろ2004年には流行語大賞まで受賞した)、再放送を見たのだが、冒頭どう見ても30過ぎた面々が学生服姿で登場するシーンで吹いてしまい、それから30分ほどは我慢して見ていたのだが、どうにも付き合いきれず、TVを消してしまった。


 2020年には『愛の不時着』が大ヒットしたが、これなど、


「韓国の財閥令嬢が、ハングライダーで遊んでいるうちに非武装地帯を飛び越えてしまい、林の中に不時着。宙づりになっていた彼女を助けた北朝鮮人民軍将校と恋に落ち……」


 といった設定を聞いただけで、3週間分くらいの疲れがどっと出てしまい、未だに食わず嫌いのままである。見ないまま死んでも悔いはないと思う笑。


 K-POPについては、少女時代もKARAも好きだったが、個々のメンバーの名前と顔までは一致しなかったし、男性アイドルに至ってはまったく関心がない。いつだったか『東方神起見聞録』という本を人文コーナーに置いたアホな書店員がいたおかげで、危うく手に取るところだった思い出がある程度だ。マルコ・ポーロの有名な著作の新訳が出たのかと思うではないか!


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