日韓シャトル外交の復活
Japan In-depth / 2023年5月11日 23時0分
■ 対中、対北朝鮮にも協調対応
韓日両首脳は、東アジアで北朝鮮の挑発行為が続き、中国による力による一方的な現状変更の試みに対しても、日米同盟、韓米同盟、韓日米の安保協力による抑止力と対処力を強化することの重要性について改めて意見の一致を見た。北朝鮮ミサイルデータのリアルタイム共有について議論の進展を歓迎し、主要7カ国(G7)広島サミットの際に日韓米首脳会合を開催することを表明した。
北朝鮮に対する抑止力を高めるための韓日協力の重要性も共有するものとみられる。韓国は「ワシントン宣言」で設置された「拡大抑止」のための韓米核協議グループ「NCG」に「日本の参加を排除するものではない」と説明。日本も米国との準備が整い次第、共に協力できるイシューだと語った。
こうした協調体制は「GSOMIA」の復活強化だけでなく、すでに軍事的協調行動の強化を後押ししている。韓国と米国、日本などが参加する海上訓練が5月31日、済州島(チェジュド)南方の公海で実施される。この訓練は、大量破壊兵器(WMD)を積んだ仮想の船舶を想定し、多国籍海軍がこれらの船舶を臨検する手順で行われる。WMD拡散や船舶間の違法積み替えを阻止するために毎年実施されている。訓練の名称は「イースタン・エンデバー23」と命名されている。
今回の訓練は、定例訓練であるにもかかわらず、7日の韓日首脳会談で北朝鮮の核対応に向けた韓米日安全保障協力の強化を強調した直後に行われるため、韓米日が緊密に協力する契機になると期待されている。韓国政府消息筋は、「韓日安全保障協力の重要性がこれまで以上に強調される中で行われるため、韓米日がより緊密になるきっかけになるだろう」と話した。
■ 福島原発処理水問題でも視察団受け入れ
福島原発の汚染処理水が韓国の海に悪影響を及ぼすかどうかという問題は、科学的には大きな争点となり得ない事案だ。放流水は太平洋を時計回りに大きく一周し、4~5年後に韓国海域に到着する。その間、巨大な太平洋で希釈され、韓半島付近に到着する際には懸念されるトリチウムが数値的に意味をなさない濃度になる。さらに、韓国の原発団地4カ所が毎年海に放出するトリチウムは福島原発が放出予定のトリチウムの量の10倍ほどになる。さらに中国沿岸部の原発からの海洋放出量も福島原発からの放出予定量の10倍程度だという。そうした点を無視し、福島の海洋放出に文句を言うのはつじつまが合わない。
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