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沖縄基地問題の新局面③ 「自衛隊配備」で漂流する政治

Japan In-depth / 2023年6月3日 0時0分

目立つのは、保守系非主流のタカ派である。中山石垣市長や糸数与那国町長の、極端に中国を敵視する言動が注目を浴びている。日本政府が中国に遠慮し過ぎると感じ、フラストレーションを抱えてきた保守系の一部は、この強気の首長たちを支持する。





左右の両極が突出し、激しくなじり合う中で、保守系主流や中道は、安全保障の話題を避ける。中台間の緊張や防衛政策について、客観的で冷静な議論がなされないまま、感情的な対立と躊躇が、沖縄政界を覆っている。





■ 地域外交と対話の試みの成果は?





沖縄県庁内に新設された地域外交室、そして有識者たちが企画する対話プロジェクトが、どのような成果を生むであろうか。同じ立場の人間同士が「対話」して盛り上がっても、厳しい現実を変えることにはつながらない。根本的に違う互いの立場を認めつつ、率直な意見交換ができるかどうかが問題である。





玉城知事は7月に訪中するという。中国の有識者や要人との会談はどのような内容になるであろうか。友好セレモニーで終われば良いが、中国の主義主張を了解してしまうことが懸念される。知事が、中国指導層の世界観や戦略をどこまで認識しているかが試される。





2023年に入り、沖縄の政治情勢は大きく変わった。状況は流動的であり、どのような方向に向かうのか、まだはっきりとは見えない。政府の沖縄政策もまだ大雑把なままだ。それだけに、これまでより注意深く沖縄を見守る必要がある。





(続く。①、②)





トップ写真:与那国島の航空自衛隊のレーダー塔(2022年4月13日与那国島)出典:Photo by Carl Court/Getty Images




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