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【ファクトチェック】サンデーモーニング松原氏「処理水はまったく違う水」⇒根拠不明

Japan In-depth / 2023年9月9日 22時28分

問題なのは、データを「開示し続ける」かどうかではなく、「処理水に他の放射性物質が入っている」ことの真偽であるが、それについて松原氏は触れていない。9月10日のサンモニでなんらかの発言があるのか。





■ 「処理途上水」とは





ここで、タンク内の中身について触れておこう。





まず、東電によると、福島第一原子力発電所には、発生した汚染水に含まれる放射性物質を多核種除去設備(ALPS)等で浄化し、





「ALPS処理水等」および「ストロンチウム処理水」として敷地内のタンクに貯蔵している。





ALPS処理水等の貯蔵タンク基数は1,046基(測定・確認用タンク:30基含む)。その他に、多核種除去設備で処理する前のストロンチウム処理水を貯蔵するタンクが24基、淡水化装置(RO)処理水12基、濃縮塩水1基がある。(2023年8月31日時点)





多核種除去設備(ALPS:advanced liquid processing system)は、62種類の放射性物質を取り除くことができるという。2013年から稼働している。









▲写真 多核種除去設備(ALPS:advanced liquid processing system)出典:経済産業省





下の図を見ると、「ストロンチウム処理水」と、「ALPS処理水等」がある。





「ストロンチウム処理水」というのは、汚染水からセシウムとストロンチウムを除去したものだ。「ALPS処理水等」は、多核種除去設備(ALPS)等によって、ストロンチウム処理水からトリチウム以外の大部分の放射性核種を取り除いたものだ。





その「ALPS処理水等」はさらに、「ALPS処理水」と「処理途上水」に分けられる。





「ALPS処理水」とは、トリチウム以外の放射性物質が、安全に関する規制基準値を確実に下回るまで、多核種除去設備等で浄化処理した水(トリチウムを除く告示濃度比総和1未満)をいう。





「処理途上水」とは、多核種除去設備等で浄化処理した水のうち、安全に関する規制基準を満たしていない水(トリチウムを除く告示濃度比総和1以上)をいう。(処理水ポータルサイトによる)









▲図 ALPS処理水等の現状 出典:処理水ポータルサイト





■ 海洋放出





まず処理水の海洋放出だが、なぜ海に放出するのか。その理由について経産省は、「ALPS処理水が増え続け、タンクの数が1000基を超え、本格化する廃炉作業を安全に進めるためには、新しい施設を建設する場所が必要となり、ALPS処理水を処分し、タンクを減らす必要がある」から、と説明している。(経産省:「みんなで知ろう、考えよう。ALPS処理水のこと」





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