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ボストン・ウェルネス通信その1:薬で痩せるのはずるい!?

Japan In-depth / 2023年12月29日 7時0分

減量は健康上のメリットをもたらしますが、急激に体重を減らすと筋肉量が減り、サルコペニアになる可能性があります。





スタンフォード大学医学部「SCOPE」(2023 年 6 月 5 日)(12)に、肥満医学の専門家で、同大学精神医学・行動科学臨床助教授のシェバニ・セティ医師は、次のように注意します。





「理想的には、減量のほとんどが体脂肪量だけであることが望ましいのですが、減量治療では、除脂肪体重の筋肉が減るのが一般的です」「臨床試験の部分分析では、セマグルチドで失われた体重の 39% も除脂肪体重であり、他のほとんどの減量技術と比ベて、除脂肪体重の損失の割合がはるかに高かった」





「そこで、これらの治療を始めるときは、レジスタンス・トレーニング・プログラムをお勧めします。薬をやめると、元に戻る体重は筋肉ではなく脂肪になります。筋肉量が減少して脂肪組織が増えるサルコペニア性肥満のリスクが高まります。つまり、筋肉量、筋力、機能が低下するわけで、高齢者では特に心配なことです」





また、ワイル・コーネル医科大学臨床医学准教授レカ・クマール博士は、米健康情報プロバイダー「ヘルスライン」(2023年5月2日)(13)に、「サルコペニアは高齢者に影響を及ぼし、通常は老化と関連しています。 しかし、適切な食事や運動をせずに、オゼンピックやウゴービなどのGLP-1を使って急激に体重を減らすと、どの年齢でもサルコペニアを引き起こす可能性があり、スタミナや日常生活の能力(階段を上がるなど)が低下し、生活の質に悪影響を及ぼします」「体重が低いことが必ずしも健康であることを意味するわけではないことに注意することが重要です。ある程度の減量が達成され、ある一定のレベルに達したら、体組成を評価することが重要です」と警告します。





● Ozempic face:オゼンピック顔で老ける





また、2023年12月号の医学誌「顔面形成外科」(14)に、カンザス大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科クリントン・D・ハンフリー医師らが、次のような報告をしています。





「オゼンピックによる急激な体重減少と脂肪の減少は、顔のボリュームと脂肪が減少し、皮膚のしわやたるみが生じて、特徴的な『オゼンピック顔』を引き起こす可能性があります。 オゼンピックを処方する医療従事者は、顔への影響の可能性について患者にカウンセリングすることはほとんどありません」 





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