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米中のネオ・デタントが始まる?(下)【2024年を占う!】国際

Japan In-depth / 2024年1月2日 23時0分

英国にせよ、EUからの離脱によってこうむった諸々の不利益をカバーするためにも、中国との関係改善が急務と考えているからこそ、親中派として知られるキャメロン元首相が、スナク政権の外相に任命されたと考えられる。





日本でも、このところマスメディアを賑わせている、自民党安倍派・二階派の裏金疑惑から、政界再編成にまで至るのでは、と見る向きが増え、河野太郎氏にあらためてスポットライトが当たるようになってきている。





これについては、不確定要素があまりに多く、現時点では私見すら述べるのははばかられるが、彼に関して、親(河野洋平氏)の代から中国寄りだと見なされてきたということは、事実として指摘しておきたい。





以上を要するに、2024年に米英が中国への接近を図り、そうなれば日本も無関心ではいられなくなるとの観測を否定する要素は、ほとんど見当たらない。





とは言え、このような米中のネオ・デタントは、おそらく長くは続かないだろう。





これまた、さほど難しい話ではない。





中国は今、かなり深刻な経済危機に直面している。前回、軍需産業やIT産業の輸出が伸びるのではないか、との予測を開陳したが、国内で、いわゆる不動産バブルが崩壊し、製造業全体で見ればベトナムなどに取って代わられつつあり、若年層の失業率が増大している。軍需産業が少しくらい輸出を伸ばしたところで、焼け石に水である。





とどのつまり米中ともに、政権基盤をいま少し安定させるための「時間稼ぎ」がしたいだけなのだ。





さらに、大きな不安定要素が、一人の人物に求められる。その名をドナルド・トランプ。





2024年は米国大統領選挙が行われる年だ。投票日は「11月の第1週の火曜日」と定められており、つまり11月5日となる。





バイデン大統領は、すでに再選を目指して出馬を表明しているが、前大統領のトランプ氏も「再登場」に向け、積極的に動いている。今後、共和党内での候補者指名レースに勝ち残らなければならないが、12月15日に発表された『ウォールストリート・ジャーナル』などの調査結果によると、毎度激戦区となるアリゾナなど7州で、トランプ氏の支持率がバイデン大統領のそれを上回ったという。









▲写真 大統領選キャンペーンを後にするトランプ前大統領。(2023年12月19日 アイオワ州ウォータールー)出典:Photo by Scott Olson/Getty Images





こちらも未だ不確定要素は多いが、もしもトランプ大統領の再登場となったら、壮大な「ちゃぶ台返し」が行われることが、十分考えられる。





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