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今から「次の震災」に備えよ・続【2024年を占う!】その1

Japan In-depth / 2024年1月12日 23時0分

このところ、災害のたびにこうしたデマが流される。今次も、偽SOSだけではなく、被害を伝えると称して、東日本大震災の津波映像を流したり、ひどいのになると「外国人窃盗団が現地に向かった」などというデマまであった。中には、くだんのフェイク津波映像を自身のXに引用し、





「人間のやることじゃない。国籍はどこだろう」





などと書き添えている者もいた。





人間のやることでないとしたら、どうして国籍が問題になるのか。こういう愚かな人が、もし関東大震災の当時(1923年)に生きていたとしたら、





「朝鮮人が各地で暴動を起こしている」「井戸に毒を投げ込んだ」





などというデマに乗せられて、何の罪もない人を虐殺する側に回ったのではないか。いつの時代も「真面目なアホ」が世の中にとって一番迷惑なのだが、人の命が失われた事態は、アホで片付けられるものではない。





それは少々言い過ぎではないか、との批判は甘受するけれども、デマや無責任な拡散は、なんとかしてこれを最後にしたいものだ。





前述のように、Xでの注目度が高まれば収益にも結びつくシステムが、デマ拡散の「原動力」になっているのだとしたら、デマを流したら運営元から巨額の賠償請求がなされる、というシステムを構築しておけば、かなりの抑止力になるのではあるまいか。





そうかと思えば、元迷惑系YouTuberと称する人物が、トラックにトイレットペーパーやミネラルウォーターを積み込み、現地に届けたと報じられた。報じられたと言っても、もっぱら自でSNSに自撮り写真などを立て続けに投稿し、一部メディアが後追いしているだけの話だが。





あらかじめ述べておくが、私はこの人物の善意を疑うことはよしとしない。





過去にしょうもないことばかりやってきたわけだが、と言って、これまで悪行を重ねてきたから、今次の善行も善行と認めないというのは(実際、またまた目立ちたいだけ、といった反応も少なからずあったらしい)、それこそ暴論に過ぎるだろう。百歩譲ってこの行動が承認欲求のなせるわざだとしても「やらない善よりやる偽善」という言葉もある。





ただ、タイミング的にどうであったか、という疑問は残る。





3日の朝には石川県内に到着したとのことだが、その時点では警察や消防が倒壊した家屋を一軒ずつ調べて、生存者を救出する活動の最中であった。





1995年の阪神淡路大震災に際しては、今のようなネット社会ではなかったという事情もあって、友人知人の安否を確かめたい、と考えた人たちが、大勢マイカーで現地に向かった。結果、高速道路が寸断されていたところにもってきて、一般道までが大渋滞となり、救急車両の運行に支障を来したのである。





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