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風雲急を告げる東アジア安全保障 Part2「日本の防衛」Japan In-depth創刊10周年記念対談 元防衛相小野寺五典氏

Japan In-depth / 2024年1月15日 0時0分

それを、戦後日本はずっと安全保障軍事研究はダメだと。東大を始め主要なところが皆断ってきた。私はそのツケが、今の次の日本の技術、何で日本が技術立国をやっていくのかが見えないではないですか。





私は今回、安全保障研究でぜひこの主要な大学の皆さんにも入っていただいて、そこから出てくる基礎技術。これが次の世界、次の日本の私は技術研究、日本の将来の食い扶持、技術立国として、次の世代のための大きな布石になると思います。





実は今回の防衛費は決して戦車や戦闘機をたくさん買うということではないのです。むしろ、新しい技術開発に取り組むための大事な予算だと思っているので、一つの大事な日本の将来のための投資だと考えていただきたいと。だから、むしろ予算を手当てをして、そこから出てくる技術で、もっと経済的に強い日本になる。税収が上がる。あるいは装備移転をしていく中でNATOの戦闘機の3分の1の部品が日本でできるということであれば、これも一つの大きな産業になっていきます。私はこういう形で日本がもう今までの考え方から脱却していかなければ、将来、技術立国、経済大国の日本ではもうなくなってしまう。その危機感を持って今回、防衛予算を取っていきたいと思っています。





安倍: 今後どこの税でそれでも足りない場合は何か別な税で手当てをするというようなことの議論も今後やっていくということです。





小野寺: 今回政府が考えた税源で一応の現在伸ばしていこうと思う防衛装備についてのレベルは達することができます。私たちは今後の展開ですがこれからもずっと防衛装備をたくさん伸ばすということじゃないのです。今いろんな装備というのはどんどんゲームチェンジャーの技術で変わっていきます。例えば今回のウクライナの戦いを見ても民生用のドローンが実は軍事用に使うと非常にうまく使えるとか、人工衛星もコンステレーションで小型のものが広がるとどんどんコストも下がっていく。もしかしたら以前必要だったものも、すごく大きな高い装備ではなくてもっと違う安価な技術でも同じこと以上に能力を持つかもしれない。そういう技術を開発する中で、効率的な、スマートな日本の守り方をしていきたいと思っています。





安倍: もしかしたらコストも少し下がるかもしれない。





小野寺: 下げるべきだと思いますし、前提として前も話しましたが日本は島国です。島国ならではの守り方もあるので、その考え方をむしろ防衛省にもしっかり君たちの頭も切り替えて日本はどういう形で守るのが一番効率的か。そのために最も効率的な装備は何なのか。それは経済的にもです。それをしっかりやってもらいたいと思っています。





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