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えっ?次期トランプ政権は日米同盟を破棄?!

Japan In-depth / 2024年3月4日 11時0分

 トランプ氏はもう終わりだとするような断定から一転してトランプ次期政権の登場を前提として、それを非難する矛盾はアメリカの政治の現実をみない情緒的な反トランプ症状とでも呼ぼうか。


 さてこの種の非難はトランプ次期大統領が孤立主義に暴走し、日米同盟の破棄までしかねないとも喧伝する。本当なのだろうか。トランプ陣営の対日政策を占ううえで、もっとも有効な指針となるのは、そのトランプ氏が実際に大統領だった2017年1月から2021年1月までの4年間の実績である。


 簡単にいえば、実際のトランプ政権の期間中、日本の安倍晋三政権とは近年の歴史でももっとも堅固で安定した同盟関係を保持したといえる。それなのに2025年1月に再登場するかもしれない第2次トランプ政権は、その同じ日米同盟を破棄する、というのか。


その点をトランプ陣営の政策研究機関「アメリカ第1政策研究所(AFPI)」に問いあわせてみた。


この研究所はワシントンに本部を置き、100人以上のスタッフを抱える大規模なシンクタンクである。理事長、所長はトランプ政権の元閣僚級高官、理事や研究員も明確なトランプ支持者である。「アメリカ第1」という政策標語が示すように、選挙戦にのぞむトランプ陣営も内政、外交の政策ではAFPIに依存している。


同研究所の側もMAGA(アメリカを再び偉大に)というトランプ氏自身の最大スローガンを随所に打ち出している。


 AFPIのアジア部門に問うと、対日政策の集大成としての政策文書を明示してくれた。


 同文書はまず「米日同盟は21世紀のアメリカ第1外交政策の成功の基礎を築く」と題されていた。内容はこれからのアメリカのアジア政策では日本との軍事同盟が不可欠だと強調し、アメリカへの巨大な脅威である中国の軍事攻勢に対して日米同盟は重要な抑止策だと明記していた。


そのうえで長文の同文書は日本が安倍政権下で対米同盟を強化し、岸田政権もその路線を継いだことを感謝するとも述べていた。要するに日米同盟の破棄どころか堅持と強化なのである。トランプ次期政権の対日政策を占う有力な資料だろう。


だがトランプ前政権も前述のように日本との同盟重視は明白だった。日米関係の歴史でもトランプ・安倍時代はもっとも堅固で緊密な同盟の絆を築いたといえよう。トランプ氏が就任前の選挙戦で述べた日米同盟の片務性への不満も日本側が軍事寄与を増して、防衛協力を強めることへの期待だった。就任後は尖閣防衛を始め、現実の同盟強化策を次々に打ち出した。


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