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男子にもHPVワクチン接種広がる

Japan In-depth / 2024年3月16日 12時37分

この「名古屋スタディ」と呼ばれる調査は、当時大きな反響を呼んだ。しかし、大手メディアはこの調査結果を大きく取り上げなかった。(参考:名古屋市「子宮頸がん予防接種調査の結果を報告します」)





それに遡ること6年前。私がフジテレビ報道局にいたころ、解説キャスターとして出演していたBSフジ「プライムニュース」という報道番組で、HPVワクチンの問題を取り上げた。2009年12月のことだった。番組編集会議では、「なんのこと?」といった雰囲気だった。私の身の回りに子宮頸がんの前がん状態である異形成と診断された人がいたことから関心を持ち続けていたのだ。





「日本の予防医療の現状〜防げるがん・子宮頸がんを考える〜」と題し、女優の仁科亜希子さんと、自治医科大学附属さいたま医療センター産婦人科教授今野良氏、医師で参議院議員(当時)の桜井充氏(2010年に財務副大臣に就任)を招いて議論した。仁科さんは1991年、38歳の時に子宮頸がんに罹患した。放送日は、ちょうどワクチンが認可される直前であり、仁科さんの話を聞くことが重要だと思って出演をお願いした。放送から約1年後に公費負担が決まり、喜んだのもつかの間、先に述べたように厚労省が積極勧奨を中止してしまい、暗澹たる気持ちになったものだ。そしてその状態が8年も続くことになる。





■ 「キャッチアップ接種」始まる





そうしたなか、朗報が飛び込んできた。





その間、HPVワクチンを接種しなかった女性を対象に、2022年4月から2025年3月末までの3年間、公費でワクチン接種を受けられる「キャッチアップ接種」が行われることになったのだ。





厚労省は、「HPVワクチンの積極的な勧奨の差し 控えにより接種機会を逃した方に対して公平な接種機会を確保する観点から、時限的に、従来の定期接種の対象年齢を超えて接種を行う」としている。





対象は、平成9年度生まれ〜平成18年度生まれ:誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日の女性の9学年。令和6年(2024年度)で、19才から27才の人が対象になる。下の図を見ればわかるように、キャッチアップ接種の期間中に、例えば「知らなかった」などの理由で新たに定期接種の対象から外れた人も、順次キャッチアップ接種の対象とすることになっている。そういうわけで、令和6年(2024年度)に17才(2007年生まれ)と18才(2006年生まれ)になる人が追加されている。









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