中国市場から日本車メーカーが駆逐される日
Japan In-depth / 2024年5月12日 18時2分
安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)
【まとめ】
・北京モーターショーに日本車メーカー、EVやPHEVのコンセプトカーなど展示。
・中国市場は、価格競争激しくPHEVが爆売れ。
・日本車メーカーは商品開発で出遅れ、中国市場から駆逐される恐れも。
北京モーターショーが 4月29日~5月4日まで開催された。
ショー全体がEV一色となるなか、日本メーカーもEV新型車を発表した。各社の展示したモデルを見てみよう。
■ 日本車メーカーが今後投入するモデル
トヨタは、バッテリーEV(BEV)の新型車「bZ3C」と「bZ3X」を世界初公開した。この2モデルは今後1年以内に中国での発売を予定している。
「bZ3C」は、以前から噂になっていたBYDとの共同開発車。BYD TOYOTA EV TECHNOLOGY カンパニー有限会社、一汽トヨタ自動車有限会社、トヨタ知能電動車研究開発センター有限会社が共同開発し、「Reboot」をコンセプトに、アクティブで象徴的なスタイリングを採用したクロスオーバーBEVで、Z世代に訴求する機能を搭載した。
▲写真 上下共に Ⓒトヨタ自動車
一方、「bZ3X」は、トヨタと広州汽車集団有限公司、広汽トヨタ自動車有限会社、IEM by TOYOTAが共同開発し、心地が良い動く家を意味する「COZY HOME」をコンセプトにしたファミリー向けSUVタイプBEVだ。
トヨタ副社長・Chief Technology Officerの中嶋 裕樹は、「中国のお客様が笑顔になるBEVとは何か。このテーマを中国のパートナーとともに探求し、送り出すのが『bZ3C』と『bZ3X』」と述べた。
▲写真 上下共に Ⓒトヨタ自動車
一方、日産自動車は4車種の新エネルギー車(NEV)のコンセプトカーを公開、これまで公表していたよりも1車種多い5車種のNEVを2026年度までに中国市場に投入すると発表した。
▲写真 日産自動車の新エネルギー車4車種 左から、日産エラ・コンセプト、日産エヴォ・コンセプト、日産エポック・コンセプト、日産エピック・コンセプト Ⓒ日産自動車
「日産エポック・コンセプト」は、都市や郊外の走行を楽しみ、最新のデザインとテクノロジーで、ライフスタイルを向上させたい活動的な人に向けたEVセダン。AIで拡張されたIoTを備え、バーチャルパーソナルアシスタントとの感情豊かなコミュニケーションを通じて、より快適な生活を実現する、としている。
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