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中国市場から日本車メーカーが駆逐される日

Japan In-depth / 2024年5月12日 18時2分

▲写真 MAZDA 創 ARATA Ⓒマツダ





Hondaは、「烨(yè:イエ)シリーズ」を発表。烨シリーズの第1弾となる「烨P7(イエ ピーセブン)・烨S7(イエ エスセブン)」と、第2弾のコンセプトモデルとなる「烨GT CONCEPT(イエ ジーティーコンセプト)」を世界初公開した。中国で2027年までに6機種投入予定だという。









▲写真 左から、烨S7、烨GT CONCEPT、烨P7 ⒸHonda





烨シリーズ第1弾モデルとなる烨P7・烨S7は、新開発のEV専用プラットフォームを採用、1モーターによる後輪駆動モデルと、2モーターによる四輪駆動モデルを設定。烨P7と烨S7は2024年末以降の発売を予定だ。





■ 日本車メーカーの中国戦略の遅れ





こうして日本車メーカーの中国戦略を見てくると、いかにも遅きに失した感がある。まず、トヨタ、日産、マツダ、Honda、どのメーカーも新型車はこれから発売するものばかりだ。





トヨタは、BYDなどの中国EVメーカーとEVを共同開発したが、発売は1年後だ。そのBYD、日本では参入したばかりで知名度はゼロだが、すでに世界中でEVを売りまくっている。2023年にはすでに世界販売が300万台に乗せ、テスラを抜いてEV販売世界一の座についた。そのBYD、今度は中国市場で、「電比油低(電動車はガソリン車より安い)」という挑戦的なコピーを掲げ、EVとPHEVで猛烈な値引き競争を仕掛けているのだ。





BYDの今年4月の新車販売台数は、前年同月比49%増の31万3245台。全体の大半を占める乗用車のうち、PHEVは69%増の17万7583台、EVは29%増の13万4465台だった。値下げ効果でPHEVを中心に売れまくっている。





それもそのはず、BYDの価格戦略はえげつないといっていいだろう。中型セダンである秦PLUSのPHEV「秦Plus DM-i」は、去年10万元を切る9万9800元(約220万円)に価格設定した。それでも十分安いが、今年2月の2024年モデルは、なんと7万9800元(約176万円)に値下げした。約44万円も値引きしたのだ。当然、他の中国メーカーも追随せざる得なくなった。





日本ではEVもPHEVもほとんど普及していないので想像もつかないだろうが、中国ではエントリーモデルとしてもはやガソリン車は選ばない、という段階に来ているのだ。





それなのに日本車メーカーのEVやPHEVは中国市場にこれから投入する段階なのだ。しかも、中国EVメーカーの価格レベルを到底達成できないだろう。このままでいくと、日本車メーカーは、早晩、この巨大な中国市場を諦めなくてはいけないことになる。





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