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10式戦車近代を占う 後編

Japan In-depth / 2024年8月1日 23時0分

▲写真:ラインメタルの130ミリ弾 出典:筆者提供





ドイツとフランスは主力戦車の後継車両開発プロジェクトMGCS(陸上主力戦闘システム)計画進めているが、開発計画は大きく遅れており、実際に配備されるのは2030~35年となる見通しだ。





ドイツの主力戦車であるレオパルト2戦車の主砲や砲塔システムを開発したラインメタル社、同戦車の車体部分を主として開発、生産してきたKMW(クラウス・マッファイ・ウェックマン)はフランスのルクレール戦車を開発したネクセター社とKNDS社を設立して事業統合を進めている。両社はとそれぞれが展示を行っていた。なおラインメタルは7月3日にイタリアのアリエテ戦車や装甲車のメーカーであるイベコ・オトーメララを傘下に納めているレオナルド社と、主力戦車や装甲車開発の50:50のジョイントベンチャーを立ち上げることを発表した。これはイタリアを引き込んでKNDSに対抗するためだろう。









▲写真 120ミリと130ミリ 出典:筆者提供。





さて現在の西側の主力戦車は120ミリ滑腔砲を採用しているが、ラインメタル社は既に発表していた自社開発の130ミリ砲を搭載したKF51パンター・EVO・アップグレードと、今回更にMBT用の新型の無人砲塔、CUT(Concept Uncrewed Turret)を発表した。これは最近のウクライナ戦での戦訓を取り得て開発したものだ。車体にはレオパルト2のものを手直ししたKF51と同じものが使用されていた。









▲写真 CUT(Concept Uncrewed Turret)搭載デモンストレーター 出典:筆者提供









▲写真 新型140ミリ戦車砲および120ミリ砲システム、ASCALON 出典:筆者提供





対してKNDSは新型140ミリ戦車砲および120ミリ砲システム、ASCALONを発表した。ASCALONは当初140ミリ砲が開発され、その後120ミリ版が開発された。この2つの砲は容易に換装できるという。戦車はフランス軍の全般的な装甲車輌一新計画、スコーピオンに基づくルクレールの最新型ルクレールXLR、レオパルド2の最新型であるレオパルトA8、レオパルト2を120ミリ砲搭載の無人砲塔化したLeopard2 A-RC 3.0、140ミリ砲搭載のEMBT ADT140を展示した。その中で最新のものは実証車輌EMBT ADT 140だ。これはASCALON140ミリ砲を搭載した無人砲塔を持ったものだ。車体はレオパルト2の車体をベースにしたものを採用しているが、最近のウクライナでの戦訓を取り入れている。









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