地域連携および環境取り組み発信拠点「TENOHA蓼科」とは
Japan In-depth / 2024年8月14日 23時38分
■ 今後の取り組み
「地域連携」と「環境配慮」の価値創出の拠点として誕生したばかりの「TENOHA蓼科」。具体的な活動はこれからだ。
東急不動産株式会社ウェルネス事業ユニット事業戦略部の石原宏基氏は将来的に、林業の6次産業化や、地域通貨などによる価値創造に取り組む考えを示した。また、現在、茅野市のAI交通システムをリゾートタウン内に取り入れているが、相互乗り入れも視野に入れる。
株式会社ヤソの石橋鉄志社長は、地元の企業としてカラマツなどの森林資源を使ったフレグランス商品などを開発製造しているほか、「TENOHA蓼科」内で、信州ポークやジビエを使った自家製ソーセージと高原野菜のホットドッグカフェ「EMMA'S HOTDOG」をオープンした。石橋氏は、今後地元産の資源を使った商品の企画開発、製造、販売などのサプライチェーン構築を手がける人材を雇用する未来を描いている。茅野市の人口創出に貢献する可能性を秘めていると感じた。
▲写真 株式会社ヤソ 石橋鉄志社長 ⒸJapan In-depth編集部
そして、地元の茅野市の地域創生課長の久保山貴博氏は、地域の観光資源は多いとしながら、「軽井沢に比べると知名度が低いのが一番問題だと思っています。プロモーション活動を東京や横浜中心に今進めているところです」と話す。まずは、茅野市にある蓼科という高原リゾートを「知ってもらい来てもらうことが最初のスタート」だと強調した。
▲写真 茅野市企画部 地域創生課長 兼 移住・交流推進室長 久保山貴弘氏ⒸJapan In-depth編集部
地域との交流促進、林業の6次産業化とそれによる人口創出、蓼科のブランディングと観光客の誘引。やるべきことは多い。しかも同時に、生物多様性を守るという大きな課題もある。
簡単な道のりではないが、今回話を聞いたプレイヤーの方々の熱量を振り返ると、決して不可能なことではない、と感じる。2年後、3年後がどうなっているか、楽しみだ。また蓼科を訪れたい。そう思い、かの地を後にした。
(了)
トップ写真:「TENOHA蓼科」外観 ⒸJapan In-depth編集部
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