HPVワクチン無料キャッチアップ接種、今年度末終了 1回目は9月末までに
Japan In-depth / 2024年9月13日 23時56分
Japan In-depth編集部(菅谷瑞希、秋山彩葉)
【まとめ】
・HPVワクチンの「無料キャッチアップ接種」が2025年度末で終了するため、対象者は今すぐ行動に移す必要がある。
・接種率低迷の要因として、対象者の「情報格差」が挙げられる。
・自身の健康を守るために、早期の接種が急務である。
HPVワクチンキャッチアップ接種とは
HPVワクチンの「無料キャッチアップ接種」の期限が今年度末に迫っている。
キャッチアップ接種とは、HPVワクチンの接種を個別に勧める取り組みが差し控えられていた間に、ワクチンの定期接種の機会を逃した者に対して、公平な接種機会を確保する目的で設けられたワクチン接種の機会のことである。
詳細な経緯は後ほど紹介するが、政府は接種後に報告された多様な症状等について十分に情報提供できない状況にあったことから、一時的に個別に接種を勧めることを差し控えていた。
しかし、令和3年11月の専門家会議にて、安全性について特段の懸念が認められず、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことから、本取組が再開したのである。
参考:https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000918718.pdf
この制度の対象者は、厚労省によると以下の通りだ。
・平成9年度生まれ~平成19年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)の女性(※1)
・過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない(※2)
※1 令和6年4月からは、平成19年度生まれ(誕生日が2007年4月2日〜2008年4月1日)の方もキャッチアップ接種の対象になります。
※2 過去に接種したワクチンの情報(ワクチンの種類や接種時期)については、母子健康手帳や予防接種済証等でご確認ください。
▲写真 接種するワクチンの種類とスケジュール。接種間隔が最も長いサーバリックスは、2回目と3回目に5カ月の間隔をあけることが望ましいとされている。出典:厚生労働省
接種の対象に該当する人は、令和4(2022)年4月~令和7(2025)年3月の3年間、HPVワクチンを公費で接種できる。同制度が確立されるに至った経緯を振り返る。
■ これまでのHPVワクチン接種の経緯
2013年に同ワクチンの公費負担で、小学校6年生~高校1年生(12歳~16歳)の女子を対象に無料接種が開始されたが、同ワクチンによる副反応に関する報道が始まると、同年6月には厚生労働省が同ワクチン接種の積極勧奨を中止した。その結果、約70%の接種率は1%未満にまで落ち込み、それが8年半続いた。https://jsgo.or.jp/public/hpv_vaccine.html
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