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【海外発!Breaking News】見知らぬ少年を救うためドナーになった男性 骨髄採取の手術後に死亡(米)

TechinsightJapan / 2019年7月26日 21時0分

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世界には重い疾患に苦しみ、移植を待ち望む人は少なくないが、このほどアメリカから骨髄提供者の男性が骨髄採取の手術後に亡くなるという痛ましい一報が届いた。男性の遺族は、病院側に非があるとして告訴している。『New York Post』などが伝えた。

今年2月のこと、米ニュージャージー州にあるウェストフィールド高校の校長だった当時44歳のデリック・ネルソンさん(Derrick Nelson)が、会ったこともないフランス在住の14歳少年に骨髄提供するため骨髄採取の手術を受けた。

ところがデリックさんは手術後、昏睡状態に陥り今年の4月7日に息を引き取ってしまった。デリックさんの父親であるウィリー・ネルソンさん(Willie Nelson、81)は、息子の死についてこのように明かしている。

「手術後のデリックは話すことができず、ベッドに横たわっていました。目は開いており私達が誰であるか分かっているようでしたが動くことができず、その後も二度と言葉を発することがなかったのです。」

デリックさんは肥満気味だったことと睡眠時無呼吸症候群を抱えていたこともあり、医師は骨髄採取の際に全身麻酔の使用を懸念し、局部麻酔で手術が行われたそうだ。

デリックさんの死後、病院の対応に納得がいかない家族やデリックさんの婚約者で彼との間にもうけた娘がいるシェロンダ・ブレーカーさん(Sheronda Braker)は、デリックさんに手術を施したハッケンサック大学医療センターや医師、麻酔科医、看護師などに対し、損害賠償額を提示しないまま不法死亡訴訟を起こした。

今月22日、ユニオン郡最高裁判所に提起された内容によると、医師はデリックさんの体内酸素量が不足しているまま麻酔を投与したことで「標準治療の提供義務に違反した」として告訴している。

手術当時、病院側はデリックさんが低酸素血症の兆候があり苦しんでいたにもかかわらず、監視することを怠ったという。症状が悪化してから医師らは酸素吸入を行ったものの、酸素の量が十分でなかったためデリックさんは重度の脳損傷を起こして昏睡状態に陥り、数週間後に死亡してしまったのだ。

同病院管轄のジョン・トイラー・がんセンター(John Theurer Cancer Center)のアンドリュー・ゴイ医師(Dr. Andrew Goy)は、デリックさんの件に関して次のように明かした。

「訴訟手続きのため詳しくは話せませんが、私達は法的代理人を通じてご家族と連絡を取り合ってきました。私達は患者の安全性に焦点を当ててきました。もちろんこれからも、そうあり続けることに重きを置いています。」

なお、亡くなったデリックさんは手術を受ける前、勤務する高校の学校新聞でこのように語っていた。

「もし、ほんの少しの間、ほんの少しの痛みに耐えるだけで誰かの命を救い、喜びを与えることができるなら、それはやる価値があります。」

画像は『Derrick Nelson 2018年11月19日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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