【海外発!Breaking News】飼育放棄できょうだいの被毛を食べていた栄養失調のネコ 回復して幸せに(豪)
TechinsightJapan / 2021年4月25日 22時50分
飼い主に飼育放棄され、きょうだいの被毛を食べて飢えをしのいでいた1匹のメスネコが、チャリティ団体や獣医のケアを受けて見事に回復した。ネコは現在、新しい飼い主のもとで元気に暮らしているという。『Bored Panda』『Metro』などが伝えている。
豪クイーンズランド州ブリスベンの動物チャリティ団体「Best Friends Felines」に数か月前、動物病院の看護師が1匹のネコ“ルル(Lulu)”を連れてきた。飼育放棄されていたルルとそのきょうだいは、飼い主が「安楽死して」と動物病院に持ち込んだが、ルルだけが生き残ったためだった。
同団体によると、ルルたちは飼い主から満足に餌を与えてもらっておらず、お互いの被毛を食べて飢えをしのいでおり、ルルがやってきた時は身体の一部がはげ、ノミや虫がたかり、体重は平均の半分の300グラムほどしかなかったという。また栄養失調はルルの臓器にも影響を及ぼし、スタッフは「この子が生き残る確率は非常に低いのではないか」と心配でたまらなかったそうだ。
獣医の指示のもとルルの世話にあたったキキさんは「やってきたばかりのルルはあまりにも小さくて弱々しく、こんな状態になるまで放っておいた飼い主のことを考えて胸が張り裂けそうになりました」と当時を振り返り、こう続けた。
「そんな状態のなかでもルルは、私たちに『生きたい』という精神力の強さを見せてくれました。また小さな身体とは正反対のおおらかで、社交的で、人見知りしない性格で、誰からも好かれました。」
「ルルは自分が注目を浴びたいときはためらわずに『ニャー』と鳴き、『抱っこしてもらいたい』とすり寄ってきました。それは人間に対してだけでなく、他のイヌやネコに対しても一緒でした。」
「ルルに回復の兆しが見え始めたのは、ノミの治療が終わった頃でした。そして被毛が少しずつ生えはじめ、体重も増え、元気になってきたのをきっかけに、“ピーチ”という名のネコを飼っている里親のもとに移されました。」
実はピーチも育児放棄の末に保護されており、ほぼ同じ年齢の2匹はまるで連絡が途絶えてしまった親友に会ったかのように挨拶をし、すぐに仲良しになったという。そしてこれにはキキさんも「生まれて間もなく自分勝手な人間に翻弄され、つらい目に遭ってきた2匹が寄り添い、一緒にレスリングをする姿は感動的でもありました」と明かす。
なお『Bored Panda』によると、成長し健康を取り戻したルルはその後、リースさんという新しい飼い主が見つかり、“シリ(Ciri)”と呼ばれて幸せに暮らしているという。
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