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人口減が止まらない 秋田県は日本の近未来

J-CASTトレンド / 2024年4月28日 12時0分

日本の人口減少が止まらない。総務省が2024年4月12日に発表した人口推計によると、外国人を含む総人口は、前年より59万5000人(0.48%)減の1億2435万2000人だった(昨年10月1日現在)。減少は13年連続で、今年もワースト1位は秋田県だった。

東北各県の減少が際立つ

秋田県の人口は、1956年の約135万人をピークに減少。今回の調査では91万4000人。前年からの減少率は1.75%。秋田魁新報によると、11年連続で全国最高となった。このほか、青森県が1.66%減、岩手県が1.47%減、山形県が1.42%減、福島県が1.31%減と、東北各県の減少が際立っている。

秋田県の人口減少は以前から問題になっている。秋田経済研究所のレポート「秋田県における人口減少の要因について」(2011年)によると、同県では1993(平成5)年に「自然減」(死亡者数が出生者数より多い)が始まり、99年以降、急速に拡大していった。原因としては、

「18~24歳頃の時期に就職や進学などの理由から他の都道府県へ転居し、そのまま秋田県外で生活する、いわゆる若年人口の減少が約30年以上もの長期間継続したことが大きい」

つまり、若年人口を中心とした社会減(転出と転入の差)が先行し、その結果として出生数の減少が続いている、と分析している。

NHKによると、秋田県は15歳未満の割合は今年1月段階で9.1%。すべての都道府県で最も低かった一方、75歳以上の割合は21.2%で最も高い。長期にわたって様々な対策が取られているが、少子高齢化が続いている。

東京都以外はすべて減少

秋田県の減少率は確かに目立っているが、今回の調査では、東京都以外の46道府県はすべて人口が減少している。東京都も自然減は続いており、転入者による社会増でかろうじて減少を免れているにすぎない。

将来の人口を予測するデータとして、しばしば使われているのが,若者の人口と高齢者の人口の比較だ。今回の調査では、全国の15歳未満の人口は32万9000人減の1417万3000人で過去最低だった。総人口に占める割合も0.2ポイント減の11.4%で過去最低を更新した。すべての都道府県で前の年より低下している。

一方、75歳以上の人口は71万3000人増の2007万8000人。朝日新聞によると、比較可能な1950年以降ではじめて2000万人を超えた。全人口に占める割合は0.6ポイント増の16.1%となり、過去最高を更新した。第1次ベビーブームの1947~49年に生まれた「団塊の世代」が2022年から75歳を迎え、高齢化が加速している。

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