腐敗認識指数ランキング、中東・北アフリカではUAEが最もクリーンとの結果(中東、アフリカ、アラブ首長国連邦、イスラエル、カタール)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年2月14日 0時0分
世界各国の腐敗や汚職を監視する国際的なNGO「トランスペアレンシー・インターナショナル」は1月30日、「2023年度腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index:CPI)ランキング」(注1)を発表した。
ランキングは世界180カ国を対象としており、腐敗・汚職が少ないほど高位となる。中東・北アフリカ地域では、アラブ首長国連邦(UAE)が26位で最も高く、クリーン(腐敗していない)とされており、イスラエルが33位、カタールが40位と続いた。UAEとカタールのほかの湾岸協力会議(GCC)加盟国は、サウジアラビが53位、クウェートが63位、オマーンが70位、バーレーンが76位だった。中東・北アフリカの指数で180カ国中100位以内の国は次のとおり(かっこ内は前年からの変動)。
26位:UAE(2ランク上昇)
33位:イスラエル(2ランク低下)
40位:カタール(同順位)
53位:サウジアラビア(1ランク上昇)
63位:ヨルダン(2ランク低下)
63位:クウェート(14ランク上昇)
70位:オマーン(1ランク低下)
76位:バーレーン(7ランク低下)
87位:チュニジア(2ランク低下)
97位:モロッコ(3ランク低下)
中東・北アフリカ地域で100位圏外だったのは、アルジェリア(104位)、エジプト(108位)、トルコ(115位)(注2)、イラン(149位)、レバノン(149位)、イラク(154位)、リビア(170位)、イエメン(176位)、シリア(177位)などだった。報告書は、北アフリカ地域などでは汚職が蔓延(まんえん)し、根強い社会的・構造的な不公正があり、必要不可欠なサービスや資源へのアクセスや格差などさまざまな不平等が続いているとしている。
なお、首位はデンマーク、日本は16位だった。
(注1)賄賂、公権力の乱用、公的サービス分野での縁故主義、利益相反防止・情報開示などに向けた法制度の有無などの基準に基づき、各国の公的部門の腐敗度について、0(極めて腐敗している)から100(極めてクリーン)までで指数化したランキング。
(注2)同報告書ではトルコは欧州・中央アジアに分類されている。
(井澤壌士)
(中東、アフリカ、アラブ首長国連邦、イスラエル、カタール)
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