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EU製品に対する関税撤廃、第3フェーズでは1,080品目が対象(コートジボワール、EU)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月2日 13時0分

コートジボワール政府は2024年4月17日、EUとの暫定経済連携協定(EPA)の下、EU製品に対する輸入関税の段階的な撤廃のうち、第3フェーズを2024年1月1日から開始する施行令を閣議決定した。

第3フェーズの対象品目は主に、生活必需品、基礎的原材料、特殊設備などのカテゴリーA分類を中心に、コートジボワールで適用されている西アフリカ経済共同体(ECOWAS)対外共通関税(TEC)のタリフライン(関税品目)ベースで1,080品目となっている。

コートジボワール・EU暫定EPAは2024年に、発効から8年を迎える(2018年11月28日記事参照)。コートジボワール側は、2019年に開始された第1フェーズから2029年に完了する第5フェーズまで即時撤廃の原則に基づき、5段階の自由化スケジュールを定めており、10年をかけて対象品目全ての関税を撤廃する(2019年2月22日記事参照)。

対象品目は、主に加工の度合いや産業保護に応じた品目グループ(A、B、C、D)別に分けられ、2029年には全体の約88%に相当する5,615品目の関税が撤廃される。なお、730品目が自由化対象外のカテゴリーD(冷凍鶏肉、その他の精肉、タマネギ、砂糖、たばこ、ビール、特定のセメント、繊維製品など)に指定されている。

2019年の第1フェーズでは1,115品目、2021年の第2フェーズでは1,190品目が対象となり、今回の第3フェーズの開始によって累計3,385品目の関税が撤廃される。今後、第4フェーズと第5フェーズがそれぞれ2026年と2029年に予定されており、主にカテゴリーBとCに分類される品目の関税が撤廃される。

なお、EU側は同EPA発効に先立ち、コートジボワールから輸入されるほぼ全ての品目に対して、特恵的アクセス(無税、数量制限なし)を認めている。

コートジボワール税関総局の統計によると、EUはコートジボワールにとって最大の貿易相手で、2023年の対EU貿易実績は、輸出総額の31%に当たる3兆5,009億CFAフラン(約8,800億円、1CFAフラン=約0.25円)、輸入総額の26%に当たる2兆9,180億CFAフランだった。第1フェーズが開始された2019年と比べて、輸出が20%、輸入が72%それぞれ伸びており、EPAの活用が徐々に進み、順調な貿易拡大につながっているとみられる。

(野澤俊明、渡辺久美子)

(コートジボワール、EU)

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