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タイ、ニュージーランドとの関係を戦略的パートナーシップに格上げへ(タイ、ニュージーランド)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月1日 0時15分

タイのセター・タビシン首相は4月17日、ニュージーランドのクリストファー・ラクソン首相との共同声明で、両国が外交関係樹立70周年を迎える2026年までに、2国間関係を戦略的パートナーシップへ格上げすることに合意したと発表した。ラクソン首相は16日から18日までタイを訪問していた。戦略的パートナーシップの下、安全保障や貿易投資、科学技術、文化、観光といった相互に関心のある分野で協力が強化される見通しだ。今後2年間、両国外務省がパートナーシップ樹立に向けた包括的ロードマップと行動計画の策定を行う。

2025年はタイ・ニュージーランド経済緊密化連携協定(TNZCEP)の発効から20周年を迎え、2025年1月1日からは両国で互いの輸出品目の全てが無関税となる。TNZCEPの発効後、2国間貿易は3倍以上に増加したが、今回、両首脳は2045年までに貿易額を現在の3倍に増加させるという野心的な目標を発表した。

タイ・プームタム副首相がニュージーランドのマクレイ貿易相と電話会談

首脳会談に先立つ4月10日、タイのプームタム・ウェーチャヤチャイ副首相兼商務相は、ニュージーランドのトッド・マクレイ貿易相と電話会議を実施している。タイ商務省貿易交渉局(DTN)の発表によると、タイ側は2025年初からTNZCEPの関税撤廃スケジュールの中で、最後まで残っていたニュージーランド産の乳製品・農産物の輸入関税撤廃を行う。パンやヨーグルト、アイスクリームの原材料となる乳製品(牛乳、クリーム、加工乳、脱脂乳など)の関税が撤廃されることで、タイの事業者にとっても生産コストの削減や製品の競争力向上といったメリットになることが期待される。

ニュージーランド側は、タイの酪農事業者と産業の育成、輸出振興に取り組むタイ商務省の求めに応じ、タイの酪農産業の強化に向けた技術開発と能力開発に継続的な支援を提供することを約束したという。また、ニュージーランドは、タイ政府が目指すOECDへの加盟を全面的に支援するとした。

2023年の両国の貿易総額は前年比21.2%減の22億4,000万ドルで、タイの対ニュージーランド輸出は14億ドル、対ニュージーランド輸入は8億4,000万ドルだ。タイからニュージーランドへの主な輸出品目は自動車・同部品、エアコン・同部品、ゴム製品、プラスチック・ペレット、鉄鋼製品など。ニュージーランドからの主な輸入品は牛乳・乳製品、野菜と果物・同加工品、紙パルプ・紙くず、化学製品、食用肉などが挙げられる。

(北見創、シリンポーン・パックピンペット)

(タイ、ニュージーランド)

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