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サブサハラ・アフリカの廃棄物回収・リサイクルの割合は世界で最も低いとの結果(アフリカ、世界)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月4日 0時50分

国連は2023年の国連総会において、廃棄物の発生抑制やリサイクルなど廃棄物管理を推進する目的で、毎年3月30日を「ごみゼロ国際デー」に制定している。国連環境計画(UNEP)が、ごみゼロ国際デーに先立ち、2024年2月28日に発表した報告書「Global Waste Management Outlook 2024」によると、固形廃棄物回収の割合は、欧米や欧州では95%以上、西アジア・北アフリカでは77%、世界平均では約75%のところ、サブサハラ・アフリカでは36%と地域別で最も低かった。世界では27億人の固形廃棄物が未回収で、その量は約5億4,000万トンに上るという。

また、固形廃棄物のリサイクルの割合では、西欧が最も高く56%、西アジア・北アフリカでは18%のところ、サブサハラ・アフリカはわずか4%と地域別で最も低かった。なお、世界での食料の3分の1は、サプライチェーンや家庭内で廃棄されているとし、年間12億6,000万人を養うのに十分な量が食料廃棄物となっているという。

廃棄物焼却発電などの廃棄物のエネルギー化(Waste to Energy)の割合をみると、北欧がもっとも高く42%のところ、西アジア・北アフリカでは1%、サブサハラ・アフリカでは0%だった。

なお、世界の多くの国では債務負担を伴う廃棄物管理に消極的であり、さらに廃棄物管理が進んでいない多くのアフリカ諸国では既存の債務返済の負担が重く、新たな債務を受け入れにくい状況にある。援助機関など各国における廃棄物管理の制度上のミスマッチや、廃棄物管理の資金提供に関する認知度が低いことも課題だという。

同報告書によると、世界の都市部における固形廃棄物の発生量は、2023年の23億トンから2050年までに38億トンに増加すると予測されている。2020年の廃棄物管理のコストは、世界全体で2,520億ドルだが、汚染、健康被害、気候変動などの関連コストを考慮すると、3,610億ドルになるとの推定だ。また、今後、対策を講じなければ、2050年までに世界の廃棄物管理の年間コストは約2倍の6,403億ドルまで増加する可能性があるという。

(井澤壌士)

(アフリカ、世界)

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