ジェトロ、高知で外国人材の採用・活躍に関するセミナーを開催（高知）

ジェトロは2月6日、高知市で外国人材の採用、活躍に向けたセミナーおよび質問会を実施した。本イベントは、はじめて外国人材の採用を検討する、あるいは既に雇用している人材のさらなる活躍に向け取り組む企業を対象に、在留資格の基礎や採用・活躍のポイントを紹介するもの。県内では、事業拡大や海外展開の強化のため、外国人材の受け入れへの関心が高まっている。セミナー・質問会には、工業・IT分野をはじめとする県内企業や自治体関係者を中心に18社21人が参加した。

セミナーの様子（ジェトロ撮影）

まず、高松出入国在留管理局審査部門統括審査官の青木寛氏が、日本における在留資格の種類、雇用にあたって必要な手続きや届出について説明した。新型コロナウイルス感染症に関する水際対策が緩和されたことを受け、四国各県の在留外国人数が増加傾向であることに触れ、「自社の高い技術力やサービス、自然豊かで住みやすい地域の魅力を存分にアピールして優秀な人材と出会ってほしい」と述べた。

次に、ジェトロ高度外国人材スペシャリストの綾戸高志氏は、採用から育成・定着の各ステップにおけるポイントと留意点を解説した。日本で活躍する外国人材の事例や生の声を紹介し、「留学生を含む外国人材は即戦力。採用目的や役割を明確にし、それを外国人材に共有し伝えることが入社後の活躍につながる」と話した。

その後、高知県商工労働部雇用労働政策課が、2023年9月に高知市内で開催した「2023グローバルキャリアフェアinこうち」の実施報告をした。ジェトロ香川の高度外国人材活躍推進コーディネーターの矢代淳子氏は、外国人材採用を進めるべき理由について、想定される社内外インパクトや成果とともに解説した。また、ジェトロのサービス「外国人材活躍支援パッケージ」を紹介し、無料で合同企業説明会や育成・定着講習会への参加、専門家への相談ができることを説明した。

質問会では参加者から、企業の魅力発信手法や社内における受け入れ意識の醸成などについての質問が寄せられたほか、参加者同士でも活発な意見交換が行われた。今後の採用活動に向けた情報収集のために参加した人事担当者は「優秀な人材を採用するチャンスをうまく捉えて活動したい」とコメントした。

ジェトロでは、前述のサービスに加え、ポータルサイトにおいて外国人材の受け入れに関する関係省庁の最新情報や取り組みを集約して発信している。また、「グローバル人材活用」ページでは、イベントを含む関連情報を掲載し、日本企業における外国人材の活躍を後押ししている。

（園田有沙）

（高知）