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ローソン、198円「大盛りカップ麺」が大ヒット “コンビニでは売れない”の思い込み打破 買い合わせの419円定食とは?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月2日 6時30分

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どんなカップ麺なのか

 ローソンが2023年4月に発売したプライベートブランド(PB)の大盛りカップ麺が、生活防衛意識の高まりを背景に売れている。「麺大盛り 豚コクしょうゆラーメン」と「麺大盛り 辛みそラーメン」(ともに198円)のシリーズ累計販売数は640万個を突破(2024年4月中旬時点)。直近3カ月の販売数量を見ると、日清「カップヌードル」などのナショナルブランド(NB)を含めたカップ麺カテゴリーで、辛みそラーメンが1位となった。

 2024年4月には勢いに乗って「麺大盛り 天かすうどん 七味付き」と「麺大盛り 辛コク濃厚 カレーうどん」(ともに198円)を相次ぎ発売。同シリーズを計4種類としている。

 支持されている背景について、開発を担当した同社の妹尾翔氏(商品本部 飲料・加工食品部)に聞いた。

 麺大盛りシリーズは、価格を抑えながら全体のボリュームを増やしているのが大きな特徴だ。商品によって違いはあるが、麺の量を大手メーカーが手掛けるレギュラーサイズ商品の1.3倍以上としている。

 2024年4月に発売したうどんは、コシのある麺を選定。噛(か)み応えのある商品のほうが、満足度が高いだろうという判断からだ。

●おにぎりとの買い合わせを意識

 価格を抑えるため、商品設計ではメリハリを意識した。同社が消費者に実施したアンケートや、メーカーから寄せられた情報を総合すると、消費者は特に麺とスープを重視していることが分かった。一方、具はそこまで重視していないという結果に。そこで、しょうゆラーメンの具はネギだけにしている。

 特にこだわって開発したのがスープだ。おにぎりの買い合わせを想定した濃い味わいに設定。また、量がたくさんあるため、食べている途中に消費者が飽きないよう、最初に刺激的な味(食欲をそそるようなパンチのある味)が来て、コクや深みが後から感じられるようにした。

 開発の背景について妹尾氏は「『安くお腹いっぱいになりたい』をお客さまが求めており、PBのラインアップにそうした商品がなかったため」と説明する。ローソンでは容器が縦長タイプのPBカップ麺を取り扱ってきたが、売り場のスペースをとる横幅の大きい容器に入った大盛り系商品はなかった。

 大盛り系のカップ麺としては、エースコックの「スーパーカップ」シリーズなどが有名だ。コンビニは売り場面積が限られるので、サイズの大きい商品は販売効率が良くない。また、大盛り系のカップ麺は量販店などで安く売られているイメージが強い。そうしたことから、メーカーやローソンには「コンビニPBで、大盛りのカップ麺はヒットしにくい」という考えがあったという。

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