1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

米ボルティモア港での事故、物流への影響度合いのめど立たず(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年3月28日 16時15分

米国東部メリーランド州のボルティモア港で3月26日未明に発生した事故について、バイデン米政権や同州政府が調査を進めているが、現時点では物流への影響度合いに関する詳しいめどが立っていない。

事故は、ボルティモア港を出港したシンガポール船籍の貨物船「ダリ」が付近のフランシス・スコット・キー橋に衝突して起きた。メリーランド州港湾局によると、橋の崩落により港湾での船舶の運航は現在停止されており、再開のめどは立っていない。米運輸省運輸統計局の2024年「港湾実績貨物統計」報告書によると、コンテナ取扱量(単位:TEU)においてボルティモア港は全米第15位となる。また、同州政府が2月に発表した2023年の同港の実績によると、乗用車と軽トラックに限った取扱量では13年連続で全米第1位を記録するなど、米国有数の港湾といえる。在米の主要自動車メーカーを代表する自動車イノベーション協会は26日付の声明で、現時点では事故が業界に与える影響を測れないが、混乱は確実にあるとした上で、「ボルティモアは自動車貿易で全米第1位の港湾だ。われわれは連邦政府職員と連携を取って、彼らが同港湾の運用実態を理解することを支援している」と述べている。

ジョー・バイデン大統領は事故当日の記者会見で、政権内のチームに可能な限り早期に港湾を再開し、橋を再建するよう指示したことをメリーランド州のウェス・ムーア知事(民主党)に伝えたと明らかにした。橋の再建には連邦政府が全経費を負担する考えだとして、連邦議会に支援を求めた。27日にはジーナ・レモンド商務長官が省内のサプライチェーン・センターに対して、事故がサプライチェーンに与える影響を精査するよう指示したとしている。ゼネラルモーターズ(GM)やフォードなどがメディアに語ったところによると、ボルティモア港で扱う予定だった貨物を他の港湾に振り替える取り組みを進めており、現時点では影響は限定的とみているようだ(3月26日ロイター)。ただし、港湾停止が長期化した場合、影響がどれほど広がるかは現時点では不透明だ。

(磯部真一)

(米国)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください