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海外での訴訟リスク対策が必要、貿易実務講座in山形(山形)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月26日 1時5分

ジェトロは4月16日、貿易実務講座(基礎編)in山形を開催した。1日集中型の講座で、定員25人を上回る申し込みがあり、海外ビジネスへの関心の高まりがうかがえた。

まず、ジェトロ貿易投資相談課の石川雅啓課長代理が貿易の歴史を解説した上で、貿易の流れに沿って、市場調査、輸出入貿易管理、契約、インコタームズ、為替、決済、HSコードといったそれぞれのテーマについて、具体的な事例を共有しながら解説した。貿易実務は教科書どおりに進まないことも多いが、体系的に基本を理解しつつ、先人たちの知恵を借りることで、リスクを避けることができると説明した。

続いて、AIG損害保険企業営業本部シニアマネージャーの吉竹豪氏が海外の製造物責任(PL)について、実例を交えながら解説した。製品に起因する事故に対する賠償責任は世界各国・地域で異なるが、例えば、日本との食習慣の違いによって深刻な健康被害が発生したため、多額の賠償(和解)が発生した事案がある。PL法は製造業者だけでなく、輸入業者に対しても、責任が問われる点に注意が必要だ。アジア諸国でも近年の経済発展に伴い、法制化が進んでいることから、今後、PL事故に対する訴訟の増加が見込まれる。近年増加する越境ECによる輸出も例外ではない。国内PL保険ではカバーされないため、海外PL保険の加入が求められる。インバウンド客が日本国内で購入した製品についても、賠償責任を問われる可能性があると説明した。

セミナー後は交流会とネットワーキングを開催し、講師のみならず、参加者同士で活発に情報交換が行われた。参加者からは、化粧品香料の輸出についての規制や、革製品輸出に関する留意点など具体的な質問があり、講師との間で活発な質疑応答が行われた。終了後のアンケートでは、「基礎的な話から入ったので、予備知識がなくても理解できた」「知識の上乗せができた」と言ったコメントが寄せられた。

ジェトロでは例年、貿易実務基礎講座を年1回程度開催しており、今後もニーズに応じた講座を開催予定だ。今回のセミナーは、AIG損害保険の北海道・東北地域事業本部山形支店と共催で実施した。

(秋間かをる)

(山形)

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