JERA、米CFインダストリーズと米ルイジアナ州での低炭素アンモニア開発で提携(米国、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月24日 0時40分
発電大手のJERAは4月18日、米国のアンモニア・窒素系肥料メーカーのCFインダストリーズ(本社:イリノイ州ディアフィールド、以下CF)と、低炭素アンモニア製造プロジェクトに関する共同開発契約を締結したと発表した。
両社は2023年1月、ブルーアンモニア(注)製造事業の共同開発と、JERAが保有する愛知県碧南市の碧南火力発電所4号機のアンモニア20%混焼に向けた燃料アンモニア調達で協業を検討することとし、覚書を締結した(2023年1月19日記事参照)。今回の共同開発契約は、本覚書の進展として締結された。
本プロジェクトは、米国ルイジアナ州アセンション郡において、年間製造能力約140万トンの低炭素アンモニア製造拠点を開発し、2028年の生産開始を目指すもの。2025年ごろの投資意思決定を目指して、現在、詳細設計の検討を行っている。
JERAは本プロジェクトの48%を出資するとともに、年間50万トン以上のアンモニアを日本国内向けとして調達し、碧南火力発電所における燃料を石炭からアンモニアに転換する取り組みを進める予定だ。
JERAは、米国でエネルギーの安定供給や脱炭素化に向けた取り組みを進めており、2023年6月には米国の火力発電で水素混焼に向けたガスタービン改造工事の完了(2023年6月8日記事参照)を発表した。2023年9月にはドイツの大手エネルギー企業であるユニパーとの間で、米国産低炭素水素・アンモニアの販売に関する基本合意書を締結した(2023年9月14日記事参照)。2024年3月には米石油大手のエクソンモービルとの間で、世界最大規模となるテキサス州における低炭素水素製造プラントの開発プロジェクトへの参画などについての共同検討契約を締結した。
(注)天然ガスから製造されるアンモニアで、製造時に排出される二酸化炭素(CO2)を回収・貯留(CCS)や回収・利用・貯留(CCUS)などによって分離・除去されたもの。
(深石晃)
(米国、日本)
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