「E-Visa」の運用開始、日本人観光客は4月末までビザ費用免除(スリランカ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月18日 15時30分
スリランカ移民局は、4月17日から新たな査証(ビザ)制度の運用開始を発表した。これにより、ビザ取得にあたっては従来利用されていた電子渡航認証(ETA)に代わり、「E-Visa」を通じて入国前に申請を完了する必要がある。
E-Visaは、観光、商用、トランジットなどの目的で空路、海路を問わず全ての入国者が対象だ(注1)。また、空路での入国に際しては、移民局が発行するE-Visa承認書のハードコピー、残存有効期間が6カ月以上のパスポート、復路の航空券またはスリランカからの渡航を証明するものを携帯する必要がある。
移民局は新制度導入の狙いについて、「迅速かつ効率的なビザ申請が可能となるとともに、ビザ取得の円滑化を通じた外国人観光客や投資家の呼び込み、ひいては海外からの投資拡大によってスリランカの経済発展に貢献したい」と説明している。
ビザ取得にかかる費用は、滞在の目的や期間により異なる。180日間有効かつ最大60日間の滞在およびダブルエントリーが可能な観光目的の「標準観光ビザ(Standard Visitor Visa)」や、商談やセミナーへの参加目的の「標準商用ビザ(Standard Visitor Visa - Business)」を取得の場合は、南アジア地域協力連合(SAARC、注2)の国籍保有者は35ドル、それ以外の入国者は75ドルがかかる。加えて、E-Visaのサービス料として別途18.5ドルが必要だ。
なお、日本、中国、インド、ロシア、タイ、インドネシア、マレーシアからの観光客に限り、ビザ取得費用が2024年4月30日まで免除されている。この免除制度を利用するためには、30日間のシングルエントリーの観光ビザを取得したうえで、2024年4月30日までにスリランカに到着する必要がある。上記7カ国からの観光ビザ無料化措置は2023年11月に試験的に導入されており、ハリン・フェルナンド観光・土地相が2024年4月1日にX(旧Twitter)で同月30日まで延長されると発表していたが、正式な文書は示されていなかった(2024年4月5日記事参照)。
(注1)一部、対象外の国あり。
(注2)南アジア地域協力連合(SAARC:South Asian Association for Regional Cooperation)加盟国は、インド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、ブータン、モルディブ、アフガニスタンの8カ国。
(大井裕貴)
(スリランカ)
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