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英労働党が地方議会選に向けた計画発表、地方への権限移譲を推進(英国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月5日 0時25分

英国の野党・労働党は3月28日、5月2日に予定される地方議会選挙に向け、「英国の強化に向けた労働党の計画」を発表。地方への権限移譲を図り、各地域が成長計画を策定することで、英国全体での成長を達成しなければならないとした。これを実現するため、3つの改革を掲げた。概要は次のとおり。

地域のエンパワーメント(Empowering communities):地方に対する新たな権限移譲やより柔軟な資金提供を行う。イングランド内の各自治体の首長が、各地域が持つ経済資源を有効活用できるよう取り組む。テイク・バック・コントロール法を成立させ、各自治体の首長が、経済政策に関し新たな権限を要求、交渉、獲得することができるような枠組みを構築する。条件を満たす自治体については、運輸、教育・人材育成、住居・計画、雇用支援などの分野で権限を拡大。長期的な資金提供を行う。
活発な中心(An active centre):地方の成長支援に向け、中央政府の安定性を確保する。厳格な財政ルールの順守や新たな規律の導入を通じ、英国全体の経済の安定を確保する。イノベーションや新技術が地方の成長計画のかぎとなることを踏まえ、研究・開発支援に関する確実性を提供する。具体的には、現行の優遇税制に関する枠組みの維持、10年間の長期予算の策定、規制イノベーション庁の新設による規制当局間のアカウンタビリティ改善とイノベーション推進などに取り組む。保健、警察、教育などの公共サービスについても改善する。
パートナーシップを通じた活動(Working in partnership):ライフサイエンス、デジタル、クリエーティブ、金融サービス、クリーン電力、自動車、防衛産業など、英国の強みを最大化するため、産業戦略をあらためて策定する。自治体の首長や民間部門と連携し、クリーンエネルギーの導入を推進(2023年6月29日記事参照)。スコットランドに新たなエネルギー公社グレート・ブリティッシュ・エナジーを設置し、ウェールズや北アイルランドでのクリーンエネルギー導入を支援する。イングランドではナショナル・ウェルス・ファンドを通じ、鉄鋼、二酸化炭素(CO2)の回収・貯留(CCS)、電気自動車(EV)バッテリーなどの分野で支援を行う。

(山田恭之)

(英国)

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