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2024年の消費者物価指数上昇率は1.57%、中銀の目標圏内に(インドネシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月9日 0時15分

添付資料PDFファイル(193 KB)

インドネシア中央統計庁(BPS)は1月2日、2024年の消費者物価指数(CPI)上昇率を1.57%と発表した。前年の2.61%を下回り、中央銀行が設定したインフレ目標圏内(1.5~3.5%)に収まった(2024年1月18日記事参照)。

2023年9月以降2%台で推移していたCPI上昇率(前年同月比)は2024年3月に、断食月(ラマダン)と断食明け大祭(レバラン)に伴う需要増加に加え、エルニーニョ現象の影響を受けたことによるコメの供給量減少を主な要因として、7カ月ぶりに3%台となった(添付資料図参照)。その後は、収穫期の供給量増加による食料価格下落などを背景に低下を続け、BPSが調査を開始した1958年以降最も低い水準となった(「コンパス」2025年1月2日)。

12月単月では、前年同月比1.57%、前月比0.44%と発表した(添付資料図参照)。なお、価格変動の大きい食品やエネルギーを除いたコアインフレ率は、前年同月比2.26%(前月比0.17%)だった。前年同月比では、主要11品目のうち9品目で上昇した。最も上昇率が高かったのはパーソナルケア・その他サービスの7.02%で、レストラン(2.48%)、教育(1.94%)と続いた。CPIが下落した品目は輸送(マイナス0.30%)、情報・通信・金融サービス(マイナス0.27%)だった。前月比では、主要11品目の全てで上昇した。最も上昇率が高かったのは食品・飲料・たばこの1.33%で、医療(0.35%)、パーソナルケア・その他サービス(0.26%)と続いた(添付資料表参照)。

インドネシア経済法律研究センター(CELIOS)のビマ・ユディスティラ所長は「2024年のCPI上昇率の水準は、人々の購買力の低下を反映している。特に12月は、政府が2025年1月から付加価値税(VAT)を12%に引き上げる方針を示したことが影響した」と述べた(「コンパス」2025年1月4日)。

なお中銀は、2025年通年のインフレ目標を2024年と同様の「1.5~3.5%」と設定した(2025年1月2日インドネシア中央銀行プレスリリース)。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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