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米商務省、中国向け半導体関連の輸出管理規則を明確化する暫定最終規則を発表(米国、中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月8日 15時35分

米国商務省産業安全保障局(BIS)は4月4日、中国向け半導体関連の輸出管理規則を明確化する暫定最終規則(IFR)を発表した。同日付の官報で公示し、即日発効された。

BISは2023年10月に、輸出管理の対象とする半導体製造装置の種類の拡大や、米国人(注1)による中国内の先端半導体施設向けサービスに対する規制内容の精緻化などを定めた半導体製造装置関連のIFR(SME)と、輸出許可申請が必要となるかを判断するための先端半導体のパラメーターの調整や、迂回輸出への対処を目的に中国以外の国への輸出も管理対象に含むことなどを定めた先端コンピューティング製品関連のIFR(AC/S)を発表していた(2023年10月18日記事参照、注2)。今回の発表は、これらIFRをより明確にするもので、改定された点は主に次の2点だ。

BISへの輸出前通知が必要な集積回路を組み込んだコンピュータおよびその他の製品も、輸出前通知が必要
最終的に中国の半導体製造装置に組み込まれるために輸出される部品およびコンポーネントは、最初の輸出の際にBISからの輸出許可(ライセンス)が必要

BISで輸出管理を所管するアラン・エステベス商務次官は、「米国の安全保障と外交政策上の利益をよりよく守るためには、規制を継続的に評価し、更新していくことが不可欠だ」「われわれは、有意義なフィードバックやコメントを提供し、支援してくれる産業界のパートナーをとても尊重している」と述べている。今回発表されたIFRに対するコメントは、連邦政府のポータルサイト(ID:BIS-2023-0016)から提出可能で、期限は4月29日までと定められている(注3)。

(注1)「米国人」には、米国籍・永住権保有者または米国法が保護する個人、米国法に基づきまたは米国の司法権が及ぶ管轄内で設立された法人(外国支所も含む)、米国にいる全て個人・法人が含まれる。

(注2)BISは2022年10月に、先端コンピューティングとスーパーコンピュータに関する新たな外国直接製品(FDP)ルールの導入、輸出管理分類番号(ECCN)への特定の先端半導体製造装置の追加、輸出管理規則(EAR)744.23条の条件を満たす半導体を製造する中国内の施設向け輸出に対して許可申請を求める最終用途規制の導入など、2023年に発表したIFRの基になる規則を発表している(2022年10月11日記事参照)。

(注3)これまでのIFRに対するコメントは、ポータルサイトから0694-AJ23で検索することで確認できる。

(赤平大寿)

(米国、中国)

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