毒親育ちの42歳独身女性「結婚しても一緒に住んでよ」という母が重荷でも実家暮らしを続ける“地方ならではの理由”
女子SPA! / 2024年3月26日 8時47分
生涯住める家がある―――人によっては、とても魅力的なフレーズに聞こえるだろう。それも一軒家。敷地面積は広く、庭もある。築年数は古いが、家賃もいらなければローンも残っていない。
地方に暮らす、40代独身女性にお話をうかがうシリーズ、3回目は富山県在住のカスミさん(42歳)。現在、生まれ育った家に母親とふたりで住んでいる。
「ウチは4人家族で、父と、専業主婦の母、それから年子の姉とこの家で暮らしてきました。姉が生まれる前に建てたので、築44年。そこからまず姉が結婚して出ていき、2年前に父が亡くなりました」
カスミさんは自室にある、モスグリーンのソファに背を預けて、インタビューに答えてくれた。そこここに、センスが光っている。都市部の人が見たら「田舎の古い家でこんなふうに暮らしてみたい」と憧れそうだ。
◆家を出るには理由がいる
しかし母とふたりで住むには、広すぎる。山間部で冬になれば雪が積り、不便も多い。カスミさんの胸にある、家を出たいという想いは強まったり弱まったりすることはあっても、消えたことはない。
「このあたりでは、実家を出るには理由が必要なんです。進学や就職、転職もあるけど、誰もが納得するのは結婚。でもそれも、年齢によるのかな。私はこの年齢でも結婚を考えていないわけではないのですが、親が老いてきたいま、周りから『親を置いて出ていかないよね?』というプレッシャーをかけられます」
“土地柄”というのは数値では示しにくいものだが、富山の“家に対するこだわり”は統計にも表れている。同県は持ち家率が77.5%と非常に高く、全国2位。
◆ひとり暮らしの経験
それゆえ多くの人の意識に、「結婚したら実家を出て、家を建てる」というライフプランが刷り込まれている。逆にいうと、結婚するまでは実家を出る必要がないことになる。
進学や就職を機に大学、職場の近くでひとり暮らしをするケースもないわけではないが、富山の土地に降り立つと、“単身者用の集合住宅”が非常に少ないことに気づかされる。
「ひとり暮らしをしたことはあるんです」と、カスミさんはつづける。
「母はいまで言う“毒親”。当時はそんな言葉なかったのですが、私の子ども時代は、瞬間湯沸かし器のようにすぐ怒る過干渉な母の顔色を常にうかがい、気の休まらない毎日でした」
そこで地元の短大に入学した姉が、「アンタは、この家から出たほうがいい」と助言してくれた。
進学校に通っていたカスミさんは「4年後には必ず帰ってくる」「公務員になる」を条件に京都への進学と、ひとり暮らしの許可を両親から得た。
この記事に関連するニュース
-
地方の実家…義姉が住んでいるのに「将来は、夫に相続してほしい」と話す義母 はて、それはいったいどういうことですか!?
まいどなニュース / 2024年5月13日 18時0分
-
【駅徒歩30分の築古実家】「2,500万円で売却決定!」50代独身長女の快哉に、「老人ホームはイヤ!」80代母の泣き声がかき消されたワケ
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月6日 11時45分
-
料理上手な専業主婦ほど老後が危ない!?70歳実母が呟いた「もう料理を作っても意味がない」
オールアバウト / 2024年5月3日 22時5分
-
「本人が死にたかったんだから」妻の自殺でも夫は他人事。介入できない妻側親族の苦しい訴え
女子SPA! / 2024年4月24日 15時45分
-
「7年の婚活」やっと出口見つけた43歳彼女の結末 無料アプリ→結婚相談所で意外な出会いが
東洋経済オンライン / 2024年4月21日 11時40分
ランキング
-
1「ガラケーの使い方が分からない…」スマホ世代の新入社員が訪問先で“やらかした”大騒動
日刊SPA! / 2024年5月19日 15時54分
-
2上川外相「うまずして」発言 SNSで「曲解」批判相次ぐ 専門家「状況を考慮する必要」
産経ニュース / 2024年5月19日 18時31分
-
3ドライバー不足で修学旅行の貸切バス手配が突然キャンセルに 近畿日本ツーリストは謝罪「総動員して修学旅行の実施に努める」
ねとらぼ / 2024年5月17日 16時5分
-
4煮物だけじゃない!スーパーフード並みの栄養価「切り干し大根」の意外な食べ方
週刊女性PRIME / 2024年5月18日 8時0分
-
5「バヤリースオレンジの瓶、製造中止」SNSで拡散 アサヒ飲料「そのような事実はない」と否定
ねとらぼ / 2024年5月18日 11時30分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください