フェラーリ、ランボルギーニ、マセラティとコラボレーションしたクールな腕時計3選
くるまのニュース / 2020年5月3日 8時30分
カーメーカーと時計メーカーには、むかしから密接な関係があった。有名なラグジュアリー・カーメーカーの名を聞けば、条件反射的に思い浮かぶ時計メーカーがあるほどだ。そこで、イタリアのスーパーカーブランドとコラボした腕時計を3本紹介しよう。
■分かる人にしかわからない、さりげなさがクール!
カーエンスージアストには、時計にもこだわる人が多い。そうした人には、自分が所有する愛車のブランドと繋がりのある時計を選ぶ傾向にあるようだ。
そこで、これ見よがしにカーメーカーのエンブレムが入っているのではなく、あくまでも見る人が見れば分かるさりげない、イタリアンブランドとのコラボによる時計を3本ご紹介しよう。
●HUBLOT:Big Bang Ferrari Magicgold
ウブロ「ビッグ・バン・フェラーリ・マジックゴールド」
フェラーリ本社のあるマラネッロはもちろんのこと、世界の各ハブ空港内でも見かけることの多いフェラーリストア。フェラーリストアには、オフィシャルのグッズやウェアなどはもちろんのこと、腕時計も並んでいる。
しかし、フェラーリストアに置かれているウォッチは、文字盤にキャバリーノランパンテの姿があり、ひと目ですぐにフェラーリ・ウォッチであることが分かるものばかりだ。
フェラーリは、オーデマ・ピゲやジラール・ベルゴ、オフィチーネ・パネライなどとコラボレーションしており、魅力的なフェラーリ・ウォッチが数多い。
ここで紹介するのは、2012年のバーゼル・フェアで発表された「ビッグ・バン・フェラーリ・マジックゴールド」である。ウブロが2005年に発表した人気の「ビッグ・バン」のフェラーリ版である。
ケース右側に赤い文字で「Ferrari」と刻印されているだけのようだが、文字盤をよく見ると、フェラーリとのコラボレーションであることがよく分かる。9時の位置にあるカットオフダイヤル部には、背後のメカニズムに溶け込んでいてわからないが、跳ね馬がスモールセコンドになっているのだ。
ほかもシースルー・ケースバックを通して見るオートマティック・ムーブメントのローターが、ホイールの形をしているなど、細部に渡ってフェラリスタの心をくすぐる仕様となっている。
ビッグ・バン・フェラーリ・マジックゴールドは、限定500個生産で、発売当時の価格は310万8000円。ケースがチタニウムのバージョンもあり、こちらは限定1000個で、発売当時の価格は223万6500円であった。
●BVLGARI:Gerald Genta Oct Maserati Special Edition
ブルガリ「ジェラルド・ジェンタ・オクト・マセラティ・スペシャル・エディション」
フェラーリよりも歴史の古いモデナのスポーツカーメーカーであるマセラティにも、有名ブランドとのコラボレーションウォッチがある。ローマで1884年に創業した高級宝飾品ブランドのブルガリとのコラボウォッチ「ジェラルド・ジェンタ・オクト・マセラティ・スペシャル・エディション(以下オクト・マセラティ)」である。
クルマのメーカーにはそれぞれ、コーポレートカラーとまではいかなくとも、ブランドアイディンティティを象徴するカラーがある。フェラーリだとロッソ(赤)、メルセデス・ベンツだとシルバー、そしてマセラティだと、通称「マセラティ・ブルー」と呼ばれる「青」がそうだ。
オクト・マセラティは、腕にはめるとどこにもマセラティとのコラボレーションであることが分からない。マセラティとのコラボレーションであることは、文字盤に伝統的なエナメル技法を使って表現したマセラティ・ブルーと、革のベルトから察するしかない。
さらにマニアな人なら、ダイアル上の縦型の紋様が、マセラティのフロントグリルがモチーフになっていることに気づくだろう。ただし、ケースバックには、大きくトライデントのマスコットがついている。
ベースとなるウォッチは、2010年に登場したクロノグラフつきのオクト・クワドリレトロである。オクト・マセラティは200個限定で、当時の価格は327万6000円であった。
■モータースポーツから生まれた、ランボルギーニとのコラボウォッチがオシャレ過ぎる!
腕時計とクルマは、密接な関係をもっているが、それはモータースポーツを積極的にサポートする時計メーカーの存在からも窺い知ることができる。
たとえばヒストリックカー・イベントにはショパール、F1にはリシャール・ミル、レーシング・メーカーにはTAGホイヤー……などなど。2009年に始まったランボルギーニのワンメイクレースである「スーパートロフェオ」には、ブランパンがサポートをおこなっていた。
●BLANCPAIN:L-Evolution R Split-Seconds Flyback Chronograph Large Date
ブランパン「L-エボリューションRスプリットセコンド・フライバック・クロノグラフ・ラージデイト」
「ランボルギーニ・スーパートロフェオ」は、ヨーロッパ、北米、アジアの各地域で開催され、「プロ」「プロアマ」「アマチュア」「ランボルギーニカップ」の4つのクラスで争われる。シーズンのラストには、各地域で勝ち上がってきたファイナリストたちによって、ワールドファイナルが開催されるワンメイクレースだ。
このレースのサポートをおこなっていたのがブランパンである。こうした関係から生まれたのが、「L-エボリューションRスプリットセコンド・フライバック・クロノグラフ・ラージデイト」である。
ブランパンとランボルギーニとがコラボしたこのウォッチには、文字盤はおろかケースバックにもランボルギーニの文字やファイティングブルの姿は一切ない。しかし、ランボルギーニファンが見れば誰でも分かる、ランボルギーニのエッセンスがこれでもかと散りばめられている点が、マニア心をくすぐる1本なのだ。
文字盤に採用されているカーボンファイバーは、ランボルギーニが近年特に力を注いでいる素材であり、カーボン地がレーシーな雰囲気を醸し出している。そして、文字盤の「9」と「12」の数字の書体は、いうまでもなくランボルギーニがレーシングカーなどで頻繁に使うのと同じタイポグラフィが用いられている。
さらにベルトにはアルカンターラが用いられ、赤いステッチでカーボンがハニカム状にインサートされている。ハニカム(六角形)は、ランボルギーニがクルマの内外装のデザインに幾度となく使っているモチーフであることは、ランボルギーニファンならば周知の事実である。
時計について少しだけ説明しておくと、2本のクロノグラフ針を装備した「スプリット・セコンド・クロノグラフ」と、その操作を帰零することなしに再スタートができる「リ・スターティング・フライバック」機能を併せもっていることが特徴となる。
発売当時の価格は、586万4400円。メルセデス・ベンツやBMWのエントリーモデルが余裕で購入できるプライスであった。
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