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クーペなのに重厚な雰囲気が斬新!? 昭和のラグジュアリークーペ3選

くるまのニュース / 2021年2月4日 16時10分

近年、世界的に減少傾向にあるクーペですが、大型かつ高級なラグジュアリークーペは一定のニーズがあり、いまも比較的ラインナップは豊富といえます。日本でも1970年代から1990年代までラグジュアリークーペはパーソナルカーとして人気があり、複数のメーカーから発売されていました。そこで、昭和の時代を彩った国産ラグジュアリークーペを、3車種ピックアップして紹介します。

■パーソナルカーとして人気があった豪華なクーペを振り返る

 かつて国内の自動車市場で、クーペは若い世代から絶大な人気を誇っていました。しかし、2ドア車は使い勝手が良いとはいえず、ニーズの変化から世界的にも数を減らしている状況です。

 しかし、大型のボディで高額なラグジュアリークーペは、いまも高級パーソナルカーとして一定の市場規模を維持しているため、日本車ではレクサス、輸入車ではBMWやメルセデス・ベンツ、ベントレーなどから販売されています。

 ラグジュアリークーペは日本でも人気が高かった時代があり、1970年代から1990年代までは数多くのモデルが販売されていました。

 そこで、昭和の時代を彩った国産ラグジュアリークーペのなかから、とくに重厚なモデルを3車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「クラウン ハードトップ」

国産ラグジュアリークーペの先駆けだった「クラウン ハードトップ」国産ラグジュアリークーペの先駆けだった「クラウン ハードトップ」

 トヨタは1955年に「トヨペット クラウン」を発売。まだ一般庶民がマイカーを持つことは夢のような時代に高級車として販売され、まさに国産高級車の草分け的存在でした。

 その後、クラウンは代を重ねるとニーズの変化に対応し、1967年発売の3代目では、クラス初となるクーペボディの2ドアハードトップをラインナップ。

 1968年に加わった「クラウン ハードトップ」は、セダンの旧態依然とした丸目4灯のフロントフェイスと異なり角目2灯のモダンなデザインとされ、全体のフォルムは大柄なボディサイズを生かした伸びやかなスタイルを採用。

 ルーフはセダンよりも短いショートルーフで、傾斜角度を寝かしたリアウインドウから大きくオーバーハングしたトランクにつながるラインが斬新です。

 エンジンはセダンと同じく2リッター直列6気筒を搭載。トランスミッションは3速ATと4速MTが設定されました。

 1971年に4代目クラウンが登場し、1979年発売の6代目までクーペがラインナップされましたが、7代目以降は廃止され、ラグジュアリークーペは1981年にデビューした「ソアラ」が引き継ぐことになり、ハイソカーブームから大ヒットすることになります。

●日産「セドリック 2ドアハードトップ」

クーペスタイルながらも押し出し感が強い「セドリック 2ドアハードトップ」クーペスタイルながらも押し出し感が強い「セドリック 2ドアハードトップ」

 クラウンに対抗するかたちで日産はアッパーミドルクラスのセダン、初代「セドリック」を1960年に発売しました。

 そして、1966年に日産とプリンスは合併し、後に姉妹車となったセドリック/グロリアへと繋がります。

 1971年に発売された3代目では2ドアクーペの「セドリック 2ドアハードトップ」が登場し、次世代の4代目にもラインナップされました。

 1975年に登場した最終型の2ドアハードトップは、フロントフェイスがセダンの4ドアハードトップと変わらないデザインですが、かなり押し出し感を強調しており、高級パーソナルカーとしての威厳が感じられます。

 また、キャビンから後ろはセダンのデザインをベースにクーペ専用のデザインとされ、曲線を多用したプレスラインがアクセントになって、抑揚がある重厚感を演出。

 内装はセダンに準じた意匠を採用し、リアシートのスペースも広く、居住性は犠牲になっていません。

 エンジンはスムーズさに定評があった2リッターと2.8リッターの直列6気筒「L型」を搭載。当時は3ナンバーの自動車税が高額だったことから、2リッター車が販売上のメイン機種だったようです。

 前述のとおり4代目をもって2ドアクーペは廃止となり、その後、日産の本格的なラグジュアリークーペは1986年発売の2代目「レパード」に引き継がれました。

■スポーツカーから一転してラグジュアリーカーとなったマツダ車とは!?

●マツダ「コスモAP/コスモL」

スポーツカーからラグジュアリーカーへと変貌を遂げた「コスモAP」スポーツカーからラグジュアリーカーへと変貌を遂げた「コスモAP」

 マツダは1967年に、世界初の量産ロータリーエンジン搭載車である「コスモスポーツ」を発売。近未来のクルマをイメージさせる斬新なデザインのスポーツカーで、高性能なエンジンにふさわしい外観となっていました。

 その後、改良されながらコスモスポーツは1972年まで販売され、同時にマツダはロータリーエンジン車の拡充をおこないます。

 ロータリーエンジン車のフルラインナップ化を進めるなか、1975年にコスモスポーツの名を受け継ぎ、誕生したのが「コスモAP」です。

 初代のピュアスポーツカーのイメージから一転して、コスモAPは高級なスペシャリティカーへと変貌をとげ、ボディはセンターウインドウを持つ2ドアピラードハードトップを採用。

 フロントフェイスは丸目4灯のヘッドライトに縦ラインのラジエーターグリルを組み合わせ、重厚感のある雰囲気を演出しています。

 エンジンはトップグレードに1.3リッターの2ローターロータリー「13B型」を搭載し、ほかにも1.2リッターロータリーの「12A型」、レシプロエンジンの2リッターと1.8リッター直列4気筒が設定されました。

 ちなみに車名の「AP」とは、他社に先駆けて昭和51年排出ガス規制をクリアさせたことから、「アンチ・ポリューション=AP=公害対策」に由来しています。

 1977年には「ランドウトップ」というレザー張りの屋根を採用した「コスモL」を追加し、さらに高級感をアピール。コスモはもともとアメリカ市場を意識して開発されたモデルで、ランドウトップもアメリカのラグジュアリークーペで人気があったことから、採用に至ったようです。

 コスモAPは、1981年に角目4灯のリトラクタブルヘッドライトを採用したユニークな3代目へとモデルチェンジし、1990年には伝説的なモデルのユーノス「コスモ」へと受け継がれました。

※ ※ ※

 本文中にも登場したソアラ、ユーノスコスモなどに加え、ホンダ「レジェンドクーペ」、スバル「アルシオーネSVX」など、1980年代から1990年代にかけては、いまも語り継がれるような名車といえる2ドアクーペがデビューしました。

 小型のクーペは高い運動性能からスポーティモデルとして人気がありましたが、大型のクーペはそのボディサイズを生かした優雅で美しいデザインが特徴です。

 しかし、今後ラグジュアリークーペは減ることはあっても増えることは無いと思うと、寂しい限りです。

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