最速SUV「ベンテイガ・スピード」より速い! ABT「RS Q8-R」に蒼い稲妻ブルー登場
くるまのニュース / 2021年2月15日 13時10分
創業125周年記念となる2021年に向けて、ABTは2020年から125台限定のアウディベースのコンプリートカーをリリースしてきた。その最新作「RS Q8-R」では、記念限定色である「サンマリノ・ブルー・メタリック」を選択できることになった。
■「速さ」だけでなく「快適」であることが信条
2021年は、VW&アウディのチューニングメーカーとして有名なABT(後のABTスポーツライン)にとって、馬具屋として創業してから125年という記念すべきアニバーサリーイヤーだ。
この間ABTは、「ABTスポーツライン」、「eライン」、「モータースポーツ」という3つのブランドバーを確立している。それぞれにスポーティでダイナミック、そして高性能なプロダクトを生み出している点では共通している。
その証明としてABTは、ドイツの著名な自動車雑誌の「SPORT AUTO AWARD 2020」において、読者投票の1位から3位までを独占するという、これ以上はないという結果を得ているのだ。
ABTは、「速さ」と「機能性」のどちらかをカスタマーに選ばせるべきではない、というチューニング哲学をこれまで長く受け継いできた。彼らが常に求めているのは、スーパースポーツ級の速さと、VWもしくはアウディが生み出してきた快適性の両立にある。改めて思い起こすと、ABTのコンプリートカーで、速さは感じても乗りにくさを同時に感じるようなクルマには出会ったことがない。
今回、同社の創立125周年を記念して、125台のみが限定生産される「RSQ8-R」もまた、この哲学を十分に継承したモデルとなった。
RSQ8-Rのスペック表には、いかにも刺激的な数字が並んでいる。搭載される4リッターV型8気筒ターボ+48Vマイルドハイブリッドエンジンは、オリジナルの600ps・800Nmから、さらにECUやエグゾーストシステムのチューニングによって、740ps・920Nmへと強化されている。
その一方で、高速道路などのクルージング走行時などでは、8気筒のうち4気筒を自動的に休止させるシリンダーオンデマンド効率システムなどは、そのまま残されており、高効率な走行も実現しているのである。
■125周年限定カラーをまとった「RS Q8-R」
RSQ8-Rの注目の運動性能は、ノーマルの「RS Q8」の0−100km/h加速3.8秒を3.4秒にまで短縮するというから驚きだ。また125台限定のRS Q-8には、記念限定色である「サンマリノ・ブルー・メタリック」をチョイスすることも可能だ。
記念限定色である「サンマリノ・ブルー・メタリック」をまとったABT「RSQ-8」
エクステリアでも、ABTはスーパースポーツ級のパフォーマンスに対応するための、さまざまな対応をおこなっている。
カーボン製のエアロパッケージには、アドオンのフロントスカートやフロントリップ、ミラーキャップ、サイドスカート、ホイールハウス・ベンチレーション、ホイール・エクステンション、そしてリアスカートとスポイラーなどで構成されている。これらをすべて装着した外観は、一気にスパルタンな雰囲気に変化する。
このアグレッシブなアピアランスにマッチするよう、前後のタイヤは23インチに拡大され、前後ともに295/35R23サイズを装着。グロッシー・ブラックにペイントされたホイールのスポークの間から垣間見えるブルーに塗装されたブレーキキャリパーが、このスーパーSUVの潜在能力を物語る。
ランボルギーニ「ウルス」の最高速度は305km/hであるのに対し、ベントレー「ベンテイガ・スピード」の最高速度は306km/hと、わずか1km/hだが、市販モデルSUV最速はベンテイガ・スピードである。
ABT RSQ8-Rは、それをはるかに上回る315km/hの最高速度を誇る。しかし、チューナー系SUVでは同じくマンソリーが手がけたRS Q8の320km/hが、現在のところ最速レコードとなっている。「速さ」だけでなく「快適性」も両立することが信条であるABTの見識の高さゆえなのか、ABTとマンソリーのRS Q8を乗り比べてみたいものである。
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