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ヒットしなかったけどカッコイイ! スタイリッシュな絶版ステーションワゴン3選

くるまのニュース / 2021年7月7日 16時10分

使い勝手と走りの良さが高次元でバランスしているステーションワゴンは、優等生的なクルマといえそうです。そこで、絶版ステーションワゴンのなかから、ヒットに恵まれなかったもののスタイリッシュなモデルを3車種ピックアップして紹介します。

■ヒットしなかったもののスタイリッシュなステーションワゴンを振り返る

 国産ステーションワゴンの歴史は意外と古く、1950年代にはラインナップされていました。もともとはライトバンとボディを共有するモデルが主流でしたが、ステーションワゴン専用車も登場。

 そして、1980年代の終わりから1990年代初頭には、ちょっとしたステーションワゴンブームも起こり、各メーカーからステーションワゴンが次々と発売されました。

 そうしたステーションワゴンのなかにはヒットに恵まれなかったものの、特徴的なモデルも存在。

 そこで、絶版ステーションワゴンのなかから、スタイリッシュかつ高性能なモデルを3車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「アヴァンシア」

プレミアムなステーションワゴンとして開発された「アヴァンシア」プレミアムなステーションワゴンとして開発された「アヴァンシア」

 ホンダは1980年に同社初のステーションワゴン「シビックカントリー」を発売しました。その後は「アコードワゴン」「シビックシャトル」「オルティア」「エアウェイブ」とステーションワゴンをラインナップしてきましたが、現在は「シャトル」のみです。

 この歴代ステーションワゴンのなかでも、上質なモデルとして1999年に登場したのが「アヴァンシア」です。

 クラスとしてはアコードワゴンと競合したアヴァンシアでしたが、アコードワゴンがスポーティな路線を強調していたのに対し、アヴァンシアは上級セダンのような落ち着いたデザインと広い室内空間で、プレミアムなステーションワゴンというコンセプトで開発されました。

 外観はウエッジシェイプを強調するようなフロントフェイスに、柔らかなカーブを描くロングルーフ、傾斜角を寝かしてグラスエリアを大きくとったリアゲートによって、シックな印象です。

 ボディサイズは全長4700mm×全幅1790mm×全高1500mm(2WD)とロー&ワイドなフォルムで、3代目「オデッセイ」に近いサイズですが、よりパーソナルカーというキャラクターを醸しています。

 室内ではファブリック素材や木目調パネルを随所に使用し、質感にこだわった上質なインテリアとし、リアシートは前後スライドとリクライニングを採用することで、フロントシートと同様の快適さを実現。

 搭載されたエンジンは2.3リッター直列4気筒とトップグレードに3リッターV型6気筒を設定し、3リッター車では最高出力215馬力を発揮するとともに、ホンダ初となる5速ATが搭載されるなど走りも上質でした。

 しかし、アヴァンシアがデビューした頃は、すでにステーションワゴンのニーズも低下していたため販売は好調とはいえず、2003年に一代限りで生産を終了しました。

●日産「アベニール」

スタイリッシュなデザインに高性能グレードも設定した2代目「アベニール」スタイリッシュなデザインに高性能グレードも設定した2代目「アベニール」

 かつて、日産は「セドリック/グロリア」や「スカイライン」「ブルーバード」「サニー」といった各セグメントでステーションワゴンをラインナップ。

 そしてステーションワゴン人気が高まりをみせていた1990年代に、日産はラージサイズの「ステージア」からエントリーモデルの「ウイングロード」まで販売していましたが、その中間に位置するモデルとして「アベニール」がありました。

 初代アベニールは1990年に登場。ボディはライトバンの「アベニールカーゴ」と共通で、比較的オーソドックスなスタイルですが、高性能な「SR20DET型」エンジンを設定するなど、大ヒットしていたスバル初代「レガシィツーリングワゴン」に対抗していました。

 その後、1998年に2代目へとフルモデルチェンジし、外観を一新。精悍なフロントフェイスに伸びやかなフォルムとスタイリッシュに変貌を遂げます。

 グレード構成はスタンダードモデルの「サリュー」シリーズと、スポーツ路線の「GT4」シリーズという2系統を展開。ボディサイズは全長4650mm×全幅1695mm×全高1490mm(GT4)の5ナンバーサイズで、初代と同じくライトバンの「エキスパート」とボディを共有。

 さらに、2000年にはクロスオーバーSUVタイプの「ブラスター」を追加ラインナップします。

 高性能モデルのGT4では、エンジンはSR20DET型を初代から受け継ぎ最高出力230馬力を誇り、トランスミッションは4速ATのみでしたがフルタイム4WDシステム、アテーサを標準で採用し、オンロードでの走行性能を高めていました。

 使い勝手の良いサイズとスタイリッシュなデザイン、そして高性能モデルも設定したアベニールですが、やはりステーションワゴンの需要低下から、2005年にはアベニールの生産を終了。

 3代目ウイングロードに統合されるかたちで、アベニールは消滅してしまいました。

●トヨタ「アルテッツァジータ」

シックなスポーツワゴンに仕立てられていた「アルテッツァジータ」(画像は英国仕様のレクサス「ISスポーツクロス」)シックなスポーツワゴンに仕立てられていた「アルテッツァジータ」(画像は英国仕様のレクサス「ISスポーツクロス」)

 トヨタもこれまで数多くのステーションワゴンをラインナップし、現在も「カローラツーリング」が好調なセールスを記録しています。

 かつて、ラグジュアリーな「クラウンエステート」からベーシックな「カローラワゴン」まであるなか、2001年にはスポーティなFRステーションワゴン「アルテッツァジータ」が登場。

 アルテッツァジータは1998年にデビューしたスポーツセダンのトヨタ「アルテッツァ」をベースに開発され、フロントまわりはアルテッツァと共通で、リアまわりは傾斜角が強いハッチのクーペスタイルで、コンパクトなキャビンが特徴です。

 ボディサイズは全長4505mm×全幅1725×全高1420mmと日本の道路事情にもマッチしたサイズで、リアシートをたためば620リッターの荷室となるなど実用性も良好。

 搭載されたエンジンはセダンと異なり4気筒モデルは存在せず、2リッターとアルテッツァジータ専用に3リッターエンジンが設定され、どちらも直列6気筒自然吸気です。

 最高出力は2リッターが160馬力、3リッターが220馬力を発揮し、トランスミッションは2リッター車が6速MTと4速AT、3リッター車は5速AT(2WD)のみです。なお、3リッター車にはシリーズ初の4WDも設定されました。

 足まわりにはセダンと同様に4輪ダブルウイッシュボーンサスペンションが採用され、優れたコーナリング性能を発揮。

 また、アルテッツァと同じく前後重量配分を考慮してエンジンや燃料タンクなどの重量物を車体中心に寄せた設計で、まさに大人の快速ステーションワゴンと呼べる仕上がりをみせました。

 アルテッツァジータは海外でもレクサス「ISスポーツクロス」として販売されるなどグレーバルで展開されましたが、2005年に後継モデルの2代目ISがデビューするとステーションワゴンは設定されず、アルテッツァジータは初代のみで消滅しました。

※ ※ ※

 近年、SUV人気が急激に高まりましたが、ボディ形状で見るとステーションワゴンに近いといえます。

 とくにオンロード走行を重視したクロスオーバーSUVと、ステーションワゴンとの大きな違いは荷室の長さ程度です。

 ステーションワゴンのドライビングプレジャーはセダンと同等であり、さらに使い勝手の良さを考えると、もっと売れても不思議ではありませんが、そう単純な話ではないようで、ニーズの変化には抗えないということでしょう。

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