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ガソリンは「腐る」? 長期間の放置はOK? “生モノ”燃料の使用期限とトラブルの防ぎ方

くるまのニュース / 2023年2月23日 11時10分

クルマの燃料であるガソリンは、長期間放置しておくとどうなるのでしょうか。

■燃料タンクのガソリンも劣化していく

 クルマを走らせる燃料のガソリンは「生モノ」であり、長期間放置すると劣化します。その際、どのような問題が生じるのでしょうか。

 ガソリンは、空気に触れると酸化や蒸発などによって傷んでいきます。クルマの燃料タンクに入っているガソリンも、長期滞留によって劣化していきます。

 そもそもガソリンは、炭素と水素の化合物である炭化水素化合物であり、揮発性、粘度、引火点など様々な性状を持つ成分の集合体といえます。

 これを長期間放置すると、ガソリンに含まれるアルケンが空気中の酸素によって酸化し、蟻酸や酢酸に変化します。

 これにより、きれいに着色されたオレンジ色の新しいガソリンは、徐々に茶色からどす黒く変色していき、粘度もドロドロの“劣化ガソリン”に変化します。

 さらに、酸性化によってカメムシのような強烈な悪臭も放つため、見分けるのは難しくありません。

 このようにガソリンが劣化した状況を「腐る」と表現することがあります。ガソリンが腐っているとエンジンがかからないだけではなく、目詰まりなどのトラブルの原因にもなります。

 クルマにガソリンを給油して長期間放置すると、劣化してエンジンや燃料系に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

■ガソリンの保存期間は?

 給油したガソリンの明確な使用期限はありませんが、劣化するまでの期間は一般的に6か月ほどされています。

 ただ、気温が高いとガソリンの劣化も進みやすいため、夏場はもう少し早めに使い切りたいものです。

 このことを踏まえると、給油量は「2、3か月以内に使い切れる程度」を一つの目安とすると良いでしょう。

ガソリンの給油量は「2、3か月以内に使い切れる程度」を一つの目安にガソリンの給油量は「2、3か月以内に使い切れる程度」を一つの目安に

 ガソリンの劣化は、周辺温度・湿度・密閉具合といった保管環境にもよりますが、常時高温で空気にさらされるような環境では、3か月程度の短さで劣化が始まってしまいます。

 通常、クルマのタンクは密閉されていますが、クルマのタンク内でも1年もすれば劣化が始まり、変色と刺激臭が目立つようになります。さらに2、3年も経つと、粘度が高く流動性の悪い状態になります。

 劣化したガソリンを使うと、クルマはどうなるのでしょうか。

 このような場合、ガソリンタンクや配管部などの金属部の腐食、揮発性が悪化することによるエンジンの始動不良や不安定化、流動性悪化による燃料配管通路や燃料フィルタ、噴射弁の詰まりなどが起こる可能性があり、エンジンの作動不良や破損につながることもあります。

 燃料系の詰まりは時間とともに進行するため、劣化したガソリンが入った状態で走行すると突然エンジンが停止し、エンジンが壊れるということもあります。

 これらのトラブルを防ぐためには、劣化したガソリンを使わないのが一番ですが、劣化防止剤を使うことでガソリン保存期間を伸ばすこともできます。

 クルマを長時間動かさない場合は劣化防止剤を使うか、もしくはガソリンタンクや燃料配管などのガソリンをできるだけ抜いておくと良いでしょう。

 ただし、ガソリンは揮発性が高く引火しやすい極めて危険な燃料であり、消防法などで扱いが厳しく制限されています。そのため抜き取りや入れ替えなどは、資格のある人に任せることになります。

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