え? 警察官は「ニンジン」を持っている? なぜ? 実際に使われる「隠語・略語」とは
くるまのニュース / 2023年5月29日 13時10分
一般の人に事件・事故の内容を悟られないよう、様々な場面で警察用語が使われています。では交通系ではどのようなものが使われるのでしょうか。
■警察で使われる「隠語・略語」
警察では、一般の人に事件・事故の内容を悟られないよう、また簡潔に無線報告ができるようにさまざまな場面で警察用語が使われています。
特に一般のドライバーは交通取り締まりや交通事故の際などに警察官と接する機会がありますが、交通系の用語には一体どのようなものがあるのでしょうか。
刑事ドラマや警察のドキュメンタリー番組などを視聴していると、警察官がときどき警察用語で話している場面があります。
ドラマでは刑事のことを指す「デカ」や犯人をあらわす「ホシ」などの言葉が有名であり、「デカ」は明治時代の刑事が着ていた角袖(かくそで)という着物の最初と最後の文字をひっくり返して呼ばれるようになったことが由来です。
また、「ホシ」という言葉は古い刑事用語である「目星」の略語と考えられています。
警察では一般の人に会話の内容を悟られないよう、あるいは無線で通話をする際、より簡潔に説明したり聞き間違いが生じたりしないよう警察独自の略語などを使って会話をしています。
では、警察官が使っている交通系の隠語や略語には一体どのようなものがあるのでしょうか。
まず交通違反の名称について、「横断歩行者等妨害等違反」であれば「ホボウ(歩妨)」。
「指定場所一時不停止等違反」については「イチテイ・イッテイ(一停)」といったように省略することがあります。
また、交通違反者から運転免許証を確認することを「メンカク(免確)」と呼ぶほか、交通違反の根拠となる道路交通法についても「ドウコウホウ(道交法)」と呼んでいます。
簡潔な説明が求められる無線通話では、言葉を省略する習慣があるため、そのことが関係しているのかもしれません。
他にも、白バイ隊員が所属する交通機動隊を「コウキ(交機)」、警察署や免許センターなどに併設されている交通安全協会のことを「アンキョウ(安協)」と呼ぶなど、警察の部署や関係機関の名称を省略するケースもあります。
さらに交通取り締まりに関する用語としては「アオフダ(青札)」や「アカフダ(赤札)」という言葉が挙げられます。
「アオフダ」とは「交通反則告知書」、いわゆる青切符のことであり、違反点数が3点以下の比較的軽微な交通違反をした際に違反者に渡されるものです。
一方「アカフダ」とは「道路交通法等違反事件迅速処理のための共用書式」、いわゆる赤切符のことであり、無免許運転や飲酒運転などの重大な交通違反をした際に記載する書類のことを指します。
青切符と赤切符はそれぞれの用紙の色からそのように呼ばれています。
切符をフダと呼ぶ理由について明確には分かりませんが、逮捕状や捜索差押許可状といった裁判所から出される令状をフダと呼ぶことがあるため、そのことが影響している可能性も考えられます。
ちなみに逮捕状のことをフダと呼ぶのは、警察官が逮捕状を提示する際にお札をあげているように見えることが由来と言われています。
■警察官が持つあの棒は…まさかの「ニンジン」だった? どういうこと?
そして警察官が使う資機材の中には野菜に例えられる道具が存在。
交通誘導で使用するオレンジ色の停止合図灯のことを「ニンジン」と呼ぶことがあり、これはオレンジ色に光る見た目が人参に似ているためという単純な理由です。
オレンジ色の停止合図灯のことを「ニンジン」と呼ぶことがある
また交通系の用語以外では、被疑者のことをあらわす「マルヒ」や被害者のことを示す「マルガイ」のほか、警察官が現場に到着したことをあらわす「ゲンチャク(現着)」などの言葉もあります。
具体的には無線で「○○(現場の名称)現着・・・マルヒは既に逃走の模様。」などと報告する際に使います。
その一方、刑事ドラマなどでたびたび使われる、死者を示す「ホトケ」、拳銃を意味する「ハジキ/チャカ」などは現在あまり聞かれません。
世代が変わるにつれて、警察内部で使用する言葉も変化していくといえるでしょう。
※ ※ ※
事件や事故が発生した際、警察官は無線で手短かに状況を報告するため、警察の専門用語や略語を使用しています。
同じ言葉でも、地域によって言い回しが異なるケースもあるので、警察のドキュメンタリー番組や刑事ドラマなどで警察用語に着目してみると面白いかもしれません。
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