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警察とのイタチごっこ状態!? ドリフト「見物客」多発で「展望デッキ」立入禁止! 話題の「大黒PA」なにがあった?

くるまのニュース / 2024年1月19日 12時50分

世界中からクルマ好きが訪れる場所として知られてる首都高速の休憩施設「大黒PA」。その大黒PAではいま警察とドリフトギャラリーとのいたちごっこが行われているようです。

■大黒PAドリフト見物禁止! 首都高と神奈川県警がついに史上最強のフェンスを設置

 昨今、「大黒PA」といえばトヨタの豊田章男会長がSUVタイプの新型「センチュリー」で訪れるなど話題の場所です。
 
 一方で以前から夜な夜なクルマ好きが集まる聖地としても知られていますが、最近ある変化があったようです。

 1989年8月、首都高速5号大黒線と横浜ベイブリッジの開通とともに開業した首都高速の休憩施設「大黒PA」は、開通から30年以上を経て、世界中からクルマ好きが訪れる場所として知られています。

 湾岸線西行き、東行きの両方向から利用できる訪れやすい立地で、さらに2020年に首都高K7北西線が開通してからは東名高速からの利用もしやすくなりました。

 週末の夜にはほぼ閉鎖される大黒PAですが、年に数回はPA内で俗にいう「無料車検会」(神奈川県警や関東運輸局などが不正改造をチェックする)も実施されるほか、騒音をまき散らす迷惑な車両や大型車スペースに不正駐車をするスポーツカーなどへの警告も随時、行われています。

 ところで、この大黒PAには「展望デッキ」「屋上広場」などと名付けられた広場が存在しています。

 フードコートや自販機エリアとメイントイレの間にある20段少々の階段を上ったところに設置されている大黒PAのオープン当初からある広場です。

 かつてこの場所はベイブリッジがきれいに見える観光スポットでしたが、十数年前に物流センターの大きな倉庫ができてからはベイブリッジの姿をはじめ眺望を楽しめることはほぼ不可能となりました。

 また、同じ階にはレストランなどもありましたが今はそれも姿を消しています。

フェンスにのぼって見物するギャラリー(2023年12月上旬:筆者撮影)フェンスにのぼって見物するギャラリー(2023年12月上旬:筆者撮影)

 そしてかつて美しい夜景が望める観光スポットだった展望デッキは、近年、違法ドリフト走行を見物できる場所として人気を集めるようになりました。

 階段を上ってまっすぐ進んだ場所からは一般道(大黒橋通り)の交差点で行われる違法ドリフト走行を眺めることができます。

 大黒ふ頭内では夜遅くなると曜日に関わらず違法ドリフトが行われることが増え、いつしか、大黒PAからそれらを眺めるギャラリーが集まるようになったというわけです。

 もちろんパトカーによる取り締まりも随時行われていますが、大黒ふ頭内には一般の民家などがほぼ存在せず、夜は無人となるエリアも多いため苦情が入りにくいという事情もあるのでしょう。取り締まりが追い付いていない現状があるようです。

■警察とギャラリーとのいたちごっこが続く? 現状は?

 ギャラリーが集まるから派手なドリフト走行を行う、そのドリフトを見にまたギャラリーが集まる、この繰り返しによって違法ドリフトが拡大していったという事情もあります。

 そこで、高いフェンスを設置してドリフトを見られないようにすることを目的に、2024年12月上旬に展望エリアの壁の上に大きなフェンスが設置されました。

 これではドリフト走行を見ることはできません。ギャラリー抑制に「効果あり?」と大いに期待されました。

 しかし、今度はもともとあった展望デッキの壁に登ってフェンスの上からドリフトを見るギャラリーが増え始めたと言います。

 多い時にはフェンスに数十名がもたれかかる状態となり、想定されている荷重を上回ればフェンスが倒壊する恐れもありそうです。

 そこで、神奈川県警と首都高はフェンス設置から約10日後にフェンス周辺にパイロンなどを置いて「立ち入り禁止」の措置を取りました。

 たとえ場外でドリフトが行われていてもギャラリーがフェンスに近づけないようにしたのです。

 ところが、なんとしてでもドリフトを見たいギャラリーは立ち入り禁止のパイロンや制限バーをあっさり乗り越えて、以前のように壁を上ってフェンスの上から見るようになりました。

 実際に12月23日、24日の深夜にも多くのギャラリーが立ち入り禁止を乗り越えて集まっていた様子がSNSなどで報告されています。

 この状態を危険と判断した神奈川県警と首都高が次に取った措置は展望デッキに上がるための階段を全面的に封鎖することでした。

 以前の弱々しい立入禁止措置とは違って、今度は階段そのものをがっちりと封鎖してあるのでそもそも上に行くことができません。1月4日夜の状態がこの写真です。

厳重なフェンスが設置されている大黒PA(2024年1月4日:筆者撮影)厳重なフェンスが設置されている大黒PA(2024年1月4日:筆者撮影)

 考えてみれば「展望デッキ」といっても、展望が楽しめるベイブリッジやみなとみらいの夜景も大きな倉庫が建てられたことで見ることができません。そのため、階段から完全封鎖したところで大きな影響はなさそうです。

 階段を上がれないようにすれば展望デッキにギャラリーが集まることもなくなるでしょう。それによって違法ドリフト走行も少なくなることが望まれます。

 この1か月間はまさに神奈川県警、施設管理者である首都高とドリフトを見たいギャラリーの絵にかいたようないたちごっこが展開されました。

 日本発祥のドリフトはいまやFIA公認のモータースポーツとして様々な競技が開催されるなど世界中で楽しまれています。

 しかし公道で行われる違法なドリフト走行は各地で事故も多発し、無関係の一般車両が巻き込まれるケースもあり大変危険です。

 なお、警察では違法ドリフトに関して首都高を周回するルーレット族などと同じ、「違法競走型」の暴走族として定義づけて取り締まりを行っています。

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