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厄介な「横断歩道を渡ってくれない歩行者」どう対策? 「どうぞ、どうぞ」進んだら検挙! 迷惑「通せんぼ横断者」に遭遇したらどうすべき? 警察に聞いてみた

くるまのニュース / 2024年5月8日 11時10分

横断歩道では、クルマの運転者は、歩行者に道を譲ることが義務付けられています。しかし歩行者の側から「どうぞ行ってください」と強く譲られたら、どう対応すべきなのでしょうか。

■ゆずっても歩行者が渡ってくれない!

 信号のない横断歩道では、歩行者が歩いてきたときには、クルマは「歩行者を優先的に先に渡らせる」ことが義務付けられています。

でも、実際の状況では、歩行者がクルマに対して「どうぞ、どうぞ、お先に通過してください」と譲られることもあります。
 
 じゃあそれならば、とクルマが先に進んだところ、「待ってました」とばかりに、警察に取り締まりを受けてしまった……そんなケースが発生しているといいます。

 このことに関して、SNSでは「足の悪い人や高齢者、小さい子連れなどは、さっさと渡らないとと思って、焦って転んで怪我をしたり、不要な事故が発生してしまうよね」「車に先に行ってもらって、ゆっくり渡りたいと思っている人は多いと思う」「譲り返されて怒っている歩行者をみかけたことがある」

「取り締まらない場所では、本当にクルマが止まってくれないから危ない」「なかなか横断歩道を渡らない歩行者が、パトカーに注意されているのを見たことがある。歩行者側にもマナーを周知させるべき」などと、さまざまな意見が飛び交っています。

 そもそも、クルマの運転者が歩行者に道を譲ることに対して、法律ではどのように定められているのでしょうか。

 これは道路交通法38条1項の「横断歩道等における歩行者等の優先」において、詳しく記載されています。内容は以下の通りです。

「車両等は、横断歩道又は自転車横断帯に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前で停止することができるような速度で進行しなければならない。

 この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない」

 ここで重要なのは、「歩行者の通行を妨げてはならない」という部分です。

 まず、歩行者が渡っている、もしくは「渡ろうとしている」のであれば、向こうの意思に関わらず必ず直前で一時停止しなくてはなりません。

 ここで一時停止をしなかった場合は、「横断歩行者妨害」に値し、罰金9000円が課せられます。

 しかし、これはあくまで歩行者を妨げてはいけない、ということなので、「歩行者が渡るまで必ず待っていなくてはならない」と明確に記載されているわけではありません。

 では、実際に横断歩道で「歩行者側から道を譲られたので先に渡った」という場合でも、違反行為になってしまうのでしょうか。警察の担当者に尋ねてみました。

■じゃあ実際に譲られたらどうすればいい? 警察からのアドバイスは

 警視庁交通相談コーナーの担当者は、次のように話しました。

「まず、道路交通法に 『歩行者等の通行を妨げないようにしなければならない』とあるように、クルマは歩行者の通行を邪魔しないよう一時停止をするのは、徹底してください。

 では、たとえば一時停止をした上で、歩行者に手で渡ってもいいと合図をされ、こちらも手の合図で譲り返したとします。手の合図だけでは『確実な会話が成立しないので、譲り合っているうちにお互いが前に出てしまい衝突してしまう』というおそれがあります。

 なので、この問題に関しては、道路交通法にも記載されておりませんので、推奨はできません。また、歩行者に譲られて渡ったのなら違反行為にはならないと『断言』することもできません」

 では、実際に道を譲られた場合の「適切な対処」は一体何なのでしょうか。

 前出の担当者は、引き続き次のように話しました。

「向こうが道を譲ってきた場合、『運転席から声をかけて』先に行くよう促しましょう。声をかけることによって明確な意思疎通が成立しますし、『音声がドライブレコーダーに残る』ので、万が一警察の取り締まりを受けたとしても、強力な証拠として提出することができます」

 どうしても歩行者側が渡らない場合、直接声をかけて渡る意思を確認するのが有効だそうです。こうすれば、お互いに「確実に意思を確認できる」ので、事故につながることもなく、クルマ側も安全に渡ることができます。

 実際に、SNS上では、「パトカーが横断歩道付近で話していた人に対して、『マイクで渡る意思を確認』してから走り出す様子をみかけた」という声もありました。

 このように「声がけでの意思確認」は有効な手段だといえます。

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